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第18話(3)

 オープンからバイトをして忙しくなるおやつタイムではあるが早めに上がって大学へ向かう。  4限と5限を終えてマンションに帰るとリュックを降ろしてポケットにサイフとスマホだけ突っ込んですぐにまた外に出た。  駅に向かって歩いて電車に乗っていつも降りる8駅離れた駅の1つ手前で降りて地下から地上に出る。  1駅先は歓楽街とは思えないオシャレなカフェや雑貨屋の建ち並ぶ道を歩いて、真っ黒な異質感溢れるビルの階段を上がった。  1階はケーキ屋なのに中も一切見えなくて、知らなければ看板も何もないその店は開けるのもためらうだろう。  そんな店の脇にある階段なんてほとんど誰も近寄らない。 「お、何?今日はヤんねぇって意思表示か?」  ドアを開けると、ワンフロアの奥にあるデスクに座っていたナルは顔を上げてメガネを上げた。  そう言ってくるのは夜、僕がヤる前はシャワーを浴びて昼間の香水を落としてから香りを変えて服も着替えるのを知っているから。 「もうナルにも勃たないって言っただろ?」 「そう言われると勃たせてやりたくなるじゃん?」 「僕の本気を……やめてくれる」  側まで歩いて行って覗き込むと2台あるパソコンの画面にはそれぞれ英文と日本語訳が表示されていた。

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