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第24話(8)

 バイトを終えて帰った僕は『今日、夕飯は早智子さんのとこで食ってこい』たったそれだけのメッセージが店長から届いてソファーの上で口を尖らせる。  今日は水城がラストまでだから水城は片付けも速いしすぐに会えると思っていた僕は軽く落ち込んだ。  そもそも昼間の添さんたちとの会話がまだモヤモヤと残ったまま。  店長はやっぱり女がいいのかな……なんて考えが頭を過ぎって慌てて頭を振る。  今は僕と付き合ってるから大丈夫!  そう思いつつ、目も合わせてくれなかったのが気になる。  何で急に?……考えたところで全然見当も付かなかった。  早智子さんのところへ行く気にはなれなくて、ソファーで膝を抱えて顔を埋めた。  静か過ぎて辛い。  顔を上げて時計を見てもまだ18時にもなっていなくて、僕は深いため息を吐く。 「店長ぉ……」  呟いたところで返事なんてない。  膝をキツく抱え直すとスマホが着信を知らせて、僕は慌てて手に取った。  しかし、すぐに落胆に変わる。 「……何ですか?」  電話の相手は祠堂さんだったから。 『何だ、ご機嫌ナナメかよ?欲求不満じゃねぇの?』  笑う祠堂さんにも反応ができない。 「用ないなら切るよ」  目を細めて通話を終えようとすると、 『あっ、んんっ……く、んぁっ!!』  肌の激しくぶつかる音と喘ぎ声が聞こえて黙る。  またこの人は性懲りもなく。 『これ、誰かわかるだろ?』 『やめっ!……んっ、う、あぁっ!!』  酒でも飲んでテンションが上がっているのだろうか。  祠堂さんの悪い癖だ。

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