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第24話(9)
通話を終了させてスマホを放り投げる。
誰なんて……わかってしまう自分が嫌だ。
昼間見たばかりの笑顔を思い出してため息を吐く。
日焼けしたあの腕が必死にシーツを掴んでグッと盛り上がる筋肉も今日握った手のあのゴツゴツした感じも好きだった。
久々にラビの喘ぎ声を聞いたがそれも祠堂さんの時と同じで僕の下半身は反応していない。
乾いた笑いをしながらソファーに転がる。
腕で顔を覆うと深いため息を吐いた。
昔から祠堂さんは酔ってセックスをすると僕に電話をしてくる。
ラビに挿れていて後ろが疼いたのだろうか。
酔うとすぐに3Pをしたがるから。
たぶん、呼ばれて行ったことがあるのがいけなかったんだと思う。
まぁ、挿れているナルの後ろから突き上げるのは興奮してめちゃくちゃ締まるし、陶酔しきった表情とか狂ったような喘ぎとも言えない叫び声はゾクゾクしたけど。
最近は真面目に仕事をしていたと思ったのに……やはりあの悪い癖は抜けていなかったらしい。
「ほっといてよ……」
このやたら寂しくて恋しいこの気持ちは店長じゃないと埋められない。
店長じゃないと嫌だから。
「食ってこいじゃないよ。……店長と食べたいんだよ」
涙の気配を感じて僕はそのまま目を閉じた。
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