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第25話(4)

 追いかけようとしても雅美さんは眉を寄せて肩を押してこっちを見る。 「あいつのお前を見る目……」  言いかけたのに舌打ちしてまた黙り込む雅美さんを抱き寄せた。 「何?教えて」  その耳に口を寄せて囁くと雅美さんはピクッと跳ねる。  その反応がかわいくて唇で軽く耳を挟むと、雅美さんは少し吐息を漏らした。 「お前……と……話すの……嬉し……そうだっ……た」 「ねぇ、それって……」  途切れながらも口にしつつ表情も少し溶け始めた雅美さんのシャツに手をかける。  ボタンを外してその脇腹を撫でると雅美さんと目を合わせた。 「嫉妬……してくれたの?」  自分でもわかるくらいニヤつきながら見つめていると、雅美さんの顔はみるみる赤く染まっていく。 「なっ、そんな訳っ!!……んっ」  言いつつ真っ赤になった耳に今度は軽く歯を立てて舌を這わせた。  ねっとりと舐めながら胸の突起だけは避けてその周辺を指先でなぞる。 「嬉しい」  耳に直接囁いて舌を挿し込むと、雅美さんは身を捩りながら熱い吐息を堪えた。  その姿がかなり扇情的で愛おしい。 「僕には雅美さんだけだって……わからせてあげる」  ベルトを外して前を寛げると、僕はそのまま口を塞いで下着に手を掛けた。

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