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第45話 声はかき消されていく
ズンっと容赦なく突っ込まれ、ほんの少し痛みがあったけれど、ゆっくりと中で動くのがわかって痛みはあっという間に快楽へと変える。
与えられる快楽に外だと言うことを忘れて甘い声が浴室に響く。
何度も奥を突かれて頭の中が何も考えられなくなったその時ーーー・・・・・・。
どーーーーーーん
「へっ?な、何!?」
「花火。春にも花火大会あるらしくて、今日がちょうどその日だったんだ。」
動くのをやめた兄貴が教えてくれる。
「すっげえ、タイミング。」
しばらく花火を眺めていたら、兄貴がまた俺の中で動き始めた。
「花火もいいけど、こっちにも集中して。」
どーーーーーーんと花火が何発も上がる中、奥を強めに突く兄貴。
突かれるのに合わせるかのように漏れる俺の喘ぎ声や二人の乱れた息などは花火の音にかき消されていく。
「・・・・・・ッあっ、んんんぅッ、イクッ・・・・・・アッ、」
二人同時にイッた。
まだ慣れない快楽に何でか涙とか出るし雰囲気とか色々で頭ん中がごちゃごちゃする。
どどーーーーーん、どーーーーーん
「・・・・・・晃、好きだよ。」
どーーーーーーーん
兄貴が何か言った気はするけど、花火の音で聞こえなかった。
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