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小話:2000リアクション記念『可愛い俺の弟』

2000リアクションありがとうございます♡ 毎日通知があり、お気に入りやフォロー、リアクションを本当にありがとうございます! こんなに読んでもらえて反応もらえるなんて思ってなかったのですごく嬉しいです。 まだそれだけ?とも思われるかもしれませんが、たぶん歴代で一番読まれてる話なので、お礼にssを書いてみました! 良ければお読み下さい。 本編とは関係ないお話です。 『可愛い俺の弟』 透→中学2年生 晃→小学2年生 「にいちゃん、あのね、えっとね、」 ある夜、6歳下の弟が俺の部屋に枕を持ってきた。 その日は大雨で雷も鳴っていて、すぐ近くに落ちるんじゃないかってくらいゴロゴロと煩い。 「おいで。」 ベッドにいた俺は隣を空けて、両手を広げると嬉しそうな顔をして俺の隣に来る。 晃は俺の唯一の家族。父さんと母さんが死んじゃってからお祖父様とお祖母様に引き取られたけれど、それでも何となく『家族』と呼べるのは二人だけな気がして、俺は父さんたちがいなくなった日から晃を守ろうって決めた。 「雷、怖かった?」 「・・・・・・うん。」 「それなら小学校入ったときに一人部屋欲しいって言わないで俺と一緒にいたら良かったのに。」 「・・・・・・ぼくもにいちゃんみたいになりたかったから。」 「俺みたいにって?」 「カミナリもゆうれいもイヌもこわくないようなおとなになりたいの。」 子供心にも怖いものがたくさんあるのは恥ずかしいのか赤くなってて可愛い。 「そんなに早く大人になりたい?」 そう聞いたら、晃の大きな目が真っ直ぐに俺を見る。 「うん。だってはやくおおきくなって、にいちゃんとけっこんして、ぼくがにいちゃんをまもるんだ。」 不覚にも小2の弟にそんな風に言われて、ほんの少しだけドキっとしてしまった。 俺は中学入って自分が好きになるのは同性だってことに気づいた。 だからって、晃相手にそれはないんだけど、あまりにも真っ直ぐに見られるからーーー・・・・・・。 「ありがとう。だけど、俺が晃を一生守るって決めてるから晃が俺のお嫁さんだよ?」 「えっー、ぼくがにいちゃんをまもるのに。ぼくぜったいに、にいちゃんよりかっこよくなるからな。そしたらにいちゃんがぼくのおよめさんだよ・・・・・・。」 そう言うと晃はすぅっーと静かな寝息を立て始めた。 ホント可愛いなあ。何で俺の弟はこんな可愛いんだろ。手放したくないなあ。 「晃、好きだよ。ずっと、そのままの晃でいてね。」 柔らかいほっぺにチュっとキスして、その日は晃をぎゅっと抱きしめて寝た。 20年後ーーー。 「うわぁ、降り出してきたな。雷もすげえし、近くで落ちるんじゃね?」 仕事終わり、晃が俺を家まで送り届けて夕飯の支度中。 帰り道で降り出した雨は豪雨の化していて雷も近くで鳴り響く。 俺は缶ビール片手にカーテン開けて窓を見ていた。 「俺は夕飯の支度終わったら帰るので、後は適当に自分でやって下さい。それと、飲みすぎないように。明日は朝イチで会議があり、会議が終われば取引先との面会も入ってますので。あぁ、洗濯物は明日の朝、俺がやるのでそのままでいいですよ。ってどうせ、何も、」 「ストップストップ!」 夕飯の支度をしながら、捲し立てるように大きな声で話す晃。 なんか、おかしくね? 「・・・・・・何ですか。俺は一刻も早く帰りたいんですが。」 手は止めずに、じろりと俺を見る。 「お前、こんな雨の中、帰るの?」 「何言ってるんですか。当たり前でしょ。俺も家のことやらなきゃなんですよ。」 「いやぁ、いくら車でもこれじゃ前見えねえし無理じゃね?」 「心配してくれてありがとうございます。でも大丈夫です。」 晃がそう言った瞬間ーーー・・・・・・。 ゴロゴロゴローーー・・・・・・!! 「げっ、どっかに落ちた!?つか、停電!?」 「・・・・・・。」 「ブレーカー落ちたかな。見てくるか。おい、晃?大丈夫か?」 「・・・・・・。」 「晃?いねえの?」 突然の停電で真っ暗な中、スマホのライトをつけながら、さっきまで晃がいたキッチンへと向かうとーーー・・・・・・。 「え?何、お前まさか雷ダメなの?」 しゃがみこんで両手で耳を塞ぎながら、下を向いている晃。 「おーい、晃。大丈夫?」 近寄って塞いでる手を離し、顔を覗き込むとーーー・・・・・・。 「・・・・・・マジか。お前、昔のまんまだな。仕方ねぇ。」 俺は晃を抱きしめたまんま、キスをする。特に抵抗されることもなくそのまま舌入れて深く口付けていく。 抱きしめたときは震えてたくせに、少しだけ触れてやるといつの間にか震えてるのは治まってる。 「お前可愛すぎ。怖かったなら怖いって言えよ。」 俺の肩辺りに顔を押し付けた晃の頭をよしよしと撫でる。 「・・・・・・んなかっこ悪ぃこと言えるか。」 「昔はもっと素直で可愛かったのになあ。」 「・・・・・・んなの、知らねえよ。アラサーの男がいつまでも可愛いわけねえだろうが。」 「なあ、やっぱり今日はこのまま家にいろよ。」 「・・・・・・何で。」 「何でって、」 パッと急に辺りが明るくなる。 電気ついたみたいだな、良かった。 同時に晃が俺から離れようとする。 「迷惑かけた。悪い。」 手で顔を隠しながら後ろを向いて言う。 「こっち向けって。」 グイッと身体を俺の方に向けるとーーー・・・・・・真っ赤になって若干涙目。 なんか・・・・・・エッロ。 「やっぱお前泊まって。」 顎に指をかけ、上向かせる。 「だから、何で。」 指で唇をなぞり、キスをする。 「何でって、お前がすげえ、エロい顔してるから。そんな顔のお前を帰したくない。言ってる意味わかるよな?」 「・・・・・・ッわかるけど、明日も、」 「ごちゃこちゃうるせえな。抱かせろって言ってんの。」 夕飯の支度あるからっていう晃を無理矢理寝室に連れていき、なるべく優しく抱いた。 「・・・・・・兄貴のバカ野郎。もう22時じゃねえかよ。夕飯どうすんだよ。」 「・・・・・・今日は適当に何か取ろうぜ。今日の作りかけは明日にしろよ。」 「ホント無茶苦茶言うな。」 「お前が可愛すぎるからいけない。」 「だから、可愛いって言われても嬉しくねえし。」 「あーあ、昔は可愛くて素直だったのになぁ。」 「いつの話だよ。」 「なあ、これからは俺がお前を守ってやるよ。」 「自分の身くらい自分で守るっつーの。」 「あーもう、マジ可愛くねえ。」 俺を守るとか俺と結婚するって言ってた晃はどこに行ったんだか。 あんなに可愛くて天使のようだったのに。 「・・・・・・あのさ、俺よりも立場的に兄貴のが色々大変なんだから、俺が兄貴を守るよ?」 何でそんな盾みたいな・・・・・・そういうことじゃないんだけど・・・・・・。 「まあ、今はそれでいいや。」 チュっと頬にキスをすると、今更ながら真っ赤になる晃。 「はあ、お前マジで俺を殺す気か。」 ガキの頃の純真無垢な天使ではないけれど、まあこれはこれでエロ可愛いから良しとするか。 その後もう一回晃を抱いたらめちゃくちゃ怒られた。 ◇◇◇あとがき◇◇◇ 長々とお読み頂きありがとうございました! 10年前とギャップ出したかったんですがいかがでしょうか?? 透にとって晃は一生天使なんだと思います笑 晃はけっこうひねくれちゃったけど可愛さの欠片は健在。 そんな晃が大好きな透のお話でした! 何か短編ってホントまとめられなくて、萌えてもらえたら嬉しいですが…。

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