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第一章・3

「さて、さっそく始めようか」  哲哉は、まだこの屋敷に馴染めないでいる玲衣に、有無を言わさず命じた。 「服を、脱ぎなさい」 「え!?」  それだけ言うと、哲哉は何か道具を出し始めている。  完全に、玲衣のことは無視だ。 (やっぱり、僕はエッチの玩具として買われたんだな)  覚悟はしていたが、身がすくんだ。  だが、もたもたしていては、叱られそうだ。  玲衣は、衣服を脱いできちんと畳んだ。  素裸の玲衣を見て、哲哉はひとつ頷いた。 「やはり。とても美しい」  染みひとつない、白い滑らかな肌。  しなやかな、10代の肢体。  そして哲哉は、玲衣に指示を出した。 「しゃがんで、片膝を。そうだな、右膝を抱きなさい。顔は、こちらに向けて」 「……?」  玲衣が言われたようにポーズを取ると、哲哉はスケッチブックにデッサンを始めた。

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