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第4話

「はーっ!みんな、お疲れさん!自宅で帰って寝てもいいし、隣の部屋に泊まってってもいいよ」 とりあえずは山場は抜けた。 俺だけではなく、アシスタントのみんながクタクタのヨレヨレだ。 日払いの給料を手渡し、後はみんな暫し、自由な時間。 根を詰めたので、明日は休日にした。 「初めてのアシスタントで寛人くんも疲れたっしょ?」 ヨッシーが寛人に尋ねると、寛人は笑顔を見せた。 「すっごい楽しいから、疲れとか無いです」 「さすがー、やっぱ、プロだねえ」 陽太はその傍らで大あくびしている。 「いえ、僕、アシスタントさんとか付けずに、1人での作業でしたから、こうしてチーム組んで、単純に楽しいというか」 猛は眠過ぎるので仮眠します、と、ドア越しの隣室に泊まることに、ヨッシーと陽太は帰宅した。 「じゃ、また、明後日、よろしくな」 全員を見送った...はずが、テーブルの前に足を崩し座る真横に、寛人がちょこん、と正座し俺を見つめていた。 「....寛人はどうすんの?」 「先生はまだ寝ないんですか?」 「んー、まあ」 寛人が突然、腕まくりした。 「先生、横になってください!僕、マッサージします!」 「マッサージ....?」 俺の丸い目と愛嬌のある寛人の笑顔が交差する。 「はい!」 「マッサージできんの?」 「頑張ります!凝ってるところとか無いですか?」 意気揚々とした寛人に、あー、と素っ頓狂な声で自分の肩を揉んだ。 「そりゃ、あちこち。肩やら腰、脚とか」 「了解です!」 布団はありますか? と尋ねられ、押し入れから布団を出し敷くと、うつ伏せになるように言われる。 「じゃ、先生、失礼しますね」 背中に馬乗りになった寛人が肩から背中、腰を揉みほぐしていく。 小柄で細身なのに、案外、力あるな、良い...。 「どうですか?」 「すっげ、気持ちい....」 腰や尻をグリグリ押され、 「座りっぱなしだと、この辺がやっぱり凝ってますね」 「あー、やっぱりわかる?」 「はい!」 その尻をグリグリ、たまんねー、腰を強く押されるのも良き良き。 「こっちはどうですか?」 突然、足の間から股間を揉まれた。 不意打ちだったので、声が出ない。 「仰向けになってください!先生」 マッサージが上手い寛人に言われるがまま、仰向けになった俺だった。

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