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第6話 同居のルール

那月が自分の部屋へ行った後、酒飲みながら、スマホのチェック。オレと遊びたいって言う奴の連絡を適当に流し見る。 アイツにあんな風に乗っかられたのって初めてだなーーー・・・・・・。 首筋には那月の近づいた感触が僅かに残っている。 飲み終えた酒の缶をテーブルに置き、目を閉じれば那月の今にも泣きそうな顔が浮かぶ。 一緒に暮らし始めた頃の那月はほぼ初対面のオレに対して感情なんてもんはあまり出してなかった気がする。 一応、ルームシェアみたいな形として、ある程度のルールを決めた。いきなり転がり込んだのはオレだからと那月が提案してきた。 お互い過度に干渉しない。 自分のことは自分でやる。 恋人、友人は連れてこない。 恋愛感情はお互いに持たない。 始めに決めたルールはだいたいこんな感じだった。けれど、一緒に暮らしていくうちに自分のことは自分で、というのは似たような生活時間を送っているオレらにとって、面倒になってきた。 転がり込んだのはオレだし、前もオレが家事全部やってたから、雪音が嫌じゃなければオレがやるよという那月の言葉にオレは承諾した。 夜はほとんどオレは家にいないし、ご飯は外食ばかりだから、那月にとっちゃほぼ一人で暮らしているようなもんだが。 そんな風に一緒に暮らすうちに最初に決めたルールはほぼ皆無になった。 那月がオレに恋愛感情を持つなんて思ってもなかったし。

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