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第39話

 4ー3 ソード・イーガー  僕たちは、通路をさらに奥へと進んでいった。  しばらく進んでいくと重厚な金属製のドアがあった。  前には骸骨の兵士がたっていた。  ルドとグイードが骸骨の兵士を打ち倒す。  僕は、そのすきに手を伸ばしてその扉を開いた。  中からは、鎧を身につけた骸骨たちが現れる。  ルルイエが魔法の矢を放つ。  骸骨たちは、次々と魔石になっていく。  僕は、部屋の中へと入っていく。  中には銀の台座に突き立てられた剣があった。  「あれは、我の兄弟剣、ソード・イーガーだ」  ルドが警戒しつつ台座に近づくと剣に手をかけた。  剣は、金色の光をあげた。  辺りにキラキラと輝く光が舞い降り、それが金の粒になって降ってくる。  「すごいな!」  「聖剣の祝福、か」  ソーが呟く。  「我が弟、ソード・イーガーがルドを主と認めたのだ」  ルドはソードイーガーを台座から抜き去るとその刃にみいった。  「すごい、業物、だ」  「その剣は、ルーシェのの伴侶であるお主のものだ、グールド・ワイエス。いや、グールド・ナグロワ」  「なぜ、その名を?」  ルドが厳しい表情でソーに訊ねた。  「それは昔、捨てた名だ。もう、その名は呼ぶな、ソー」  「了解した、ルドよ」  ソーが答えた。  「主は、グールド・ワイエス男爵よ。我が主殿、ルーシェの伴侶よ」  「すごいな!ルド!」  ランクルが部屋の床に降り積もった金の粒を集めて収納袋にいれていく。  「これでもうかなりの金額になるぞ!」  「そうか」  ルドは、ふいっとそっぽを向いて僕に告げた。  「先を急ごう、ルーシェ」  「あ、ああ」  僕はルドの後に続く。  部屋の隅に魔方陣がある。  「転移門だな」  ルルイエが呟いた。  「おそらく次の階層へ続いているのだろう」  「行こう」  ルドが言い、僕は頷いた。  次の階層へと僕たちは魔法陣によって転移した。  気がつくとそこは、草原の中だった。  快い風が吹いていた。  遠くに巨大なドラゴンがいるのが見えた。  「ドラゴン、だ!」  ランクルが叫んだ。  「グリーンドラゴンだな。どうする?ルド」  「無駄な殺生はしたくない」  ルドが答える。  

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