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第59話

 5ー11 孕まされるぅ~!    リビングでの話がすむと僕は、ルドの膝の上から降りようとした。  けどルドは、僕を離そうとはしなかった。  「ルド、降りたいんだけど?」  僕が言うとルドは、真剣な表情で僕に訊ねた。  「約束は?」  はい?  僕は、ルドに聞き返した。  「約束?」  「ああ」  ルドは、なぜか少し頬を染めて僕をちらりと横目で見ている。  「巣籠もりの約束、だ」  「へ?」  僕は、思い出した。  確かに僕は、ルドの慰謝料問題が解決すれば巣籠もりをするというようなことをルドと約束していたような気がする。  でも、巣籠もりって。  僕は、思い出してかぁっと頬が熱くほてってくるのを感じていた。  「あれ、は・・・」  僕は、ルドに熱い眼差しで見つめられて困惑していた。  ほんきで巣籠もりする気なの?  僕は、助けを求めて回りを見回した。  そのとき、僕らの方を振り向いたランクルと僕は目があった。  「ランクル」  「おい、ルド」  ランクルがルドに呼び掛ける。  「お前のあの巣籠もり用の小屋、どうするつもりだ?使わないんなら家畜小屋に」  「今から、使う!」  はいぃっ?  ルドが言うといきなり僕のことを抱き上げ部屋の外へと駆け出した。  マジですか?  「ル、ルド!」  僕は、揺れるルドの腕の中で必死にすがりついていた。  ルドは、僕の言葉に耳を貸したりはしなかった。  ただ、まっすぐに突き進んでいる。  本能のままに。  このままじゃ、僕、孕まされる!  屋敷から出るときに母様とすれ違った。  「母様!」  僕は、母様のことを呼んだ。  母様は、僕とルドの姿を見ると微笑ましそうに目を細める。  「まあ、ルドったら」  ふふふ、と母様は笑って僕に声をかけた。  「がんばってね、ルーシェ」  はいっ?  僕は、遠ざかっていく母様に向かって手を伸ばしながら叫んだ。  「何をですかぁっ!!」  母様は、にこやかに手を振っている。  僕は、走り去っていくルドの腕から振り落とされまいとして彼の首もとへと両腕を回してぎゅっとしがみついた。  誰か!  僕、このままじゃ!  「孕まされるぅ~!!」  「あきらめろ、ルーシェ!」  僕たちを玄関で見送ったグイードがふぅっとため息をつく。  「来年には、この領地も人口が増えそうだな」  マジでぇ!?  

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