溶け、ちゃいそ……。 「あ、ひゃぁっ」 　ちゅるって、音がして、そこがきゅって吸われて、身体を丸めたかったけど。 　できなかった。 「くぅ……ン」 　グリーンの頭が僕の脚の間なんて場所にあるから。 「ぁ、ひゃ……グリーン」 「ん」 「ぎゃ、わ、ぁ」 　呼んだけど、そんなところで返事されるとちょっとぞくぞくしちゃうよ。 「あ、あ、あ」 　口でされてる。 「ひゃわぁ、あ、あ」 　グリーンの口の中に僕のが咥えられちゃって。溶けちゃいそうで。 「あ、あ、あ」 　こういうの知ってるし、ＢＬでもこういうシーンはあったけど。 　あったけど。 「ン……ん、く」 　されるのって、こんなに……。 「あ、あっ……あ、あのっ」 　また、ちゅるって吸われて、背中にビリビリとしたものが駆け巡った。口でされたの初めてで、グリーンの口の中がものすごく、たまらなく気持ち良くて、なんか、なんかね。 　なんか、すごく。 「青葉」 「あ、あ、あ、だめ、だめって、これっ」 　恥ずかしくてたまらないのに。どこか隠れるところがあったら一目散にそこに行って隠れてしまいたいくらいなのに。 「あっ」 　乳首をグリーンの指がきゅぅって抓った。 　それと同じタイミングでまた吸われて、今度はそのままほっぺたの内側で擦られながら、舌でも刺激されて。 「あ、あ、あ、あっ…………ダメ、っ、ン、ンンっ」 　そんなの堪えられるわけない、よ。 「あ、やぁ……グリーンの口の中、にぃ」 　イッちゃう。 　このままじゃ、出ちゃう。 　なのに、ちっとも離してくれなくて。 　ダメだってば、もう我慢できないんだってば、って、グリーンの肩をぎゅっと掴んで伝えたのに、口から溢れるのは甘えてるみたいな声ばっかりで、話す暇もないから、目で訴えたのに。 「ン、ぁ、んんんんんんんっ」 　目が合ったら、逆に、ほらまたもっとぞくぞくしちゃって。 「あっ…………は、ぁっ」 　青くてすごく綺麗な瞳に真っ直ぐに見つめられながら、達してた。 「あっ……」 「……青葉」 　こんなの、なんて、さ。 「も、恥ずかしい、よ」 　グリーンの口の中からとろりと解放された僕は、本当に溶けちゃったみたいに指先まで蕩けてて、イッちゃった後の足の先っちょがふわふわしてるのを指を動かして確かめながら、水を飲むグリーンを眺めてた。 　水を飲む姿すらかっこいいんだ。 　ただの水なのに。 　そんな人の口にしてもらって、そんな人の口の中に出しちゃって、恥ずかしいし、照れるし、そんなところをグリーンにしてもらっちゃったなんてって慌てるし、申し訳ないとかってことも思うし。 　けどね。 「青葉、すごい。今の青葉、めちゃくちゃ可愛い」 「そ、んなことない」 　ないってば。 「あるよ」 　ないって。 「ずっと本当はしたかった。青葉に色んなこと」 　そう静かに教えてくれたグリーンがまだ息が乱れてる僕に覆い被さって、重くならないように手をつきながら、そっと、おでこにキスをしてくれた。前髪全部あげられちゃうと気恥ずかしいんだけど。恥ずかしいことだらけなんだけど。 「でも、本当に、すごく好きだから」 　グリーンがすごく嬉しそうにするから、たまらなくなる。 「……グリーン……ン……キス、グリーン……ン、ふっ……ン、ん」 　手を伸ばして引き寄せて、ぎゅっと抱きついた。 　抱きつきながら、口をいっぱいに開けて、グリーンの唇に噛みついて、舌を上手になんてできないけど自分から差し入れて、グリーンの口の中を弄ってく。 　へたっぴだけど僕からのキス。 「ン……」 　告白してくれた時もそうだった。僕が女の子を好きになる男子だから返事は今はしないでって言ったっきり、もう僕のことなんて好きじゃなくなっちゃったのかもって思えるくらい、ずっとそのままで待っていてくれる。 「僕、も、する」 「え、ちょ」 「グリーンがしてくれたんだから」 　起き上がって、今度はグリーンが押し倒されて、ベッドの上に寝そべった。寝そべりながら、でも、触られると慌てて身体を起こして。 　グリーンのガチガチに硬くなってるそれに手を添える僕をじっと見つめてる。 「僕もする」 「青葉、無理しなくて」 「無理、してないよ」 　おっきい。 「初めてだから、上手じゃないけど」 「！」 「でも、したぃ、あ、あの？　グリーン？」 　まさかお腹痛くなった？　ずっと半裸だから、エアコンしっかり効いてきたし。だからかなって慌てた。だって急に身体を丸めて、顔をぎゅっとしかめたから。 「違う。ちょっと、今のでイクかと思っただけ」 「？」 「青葉が初めて口でしてくれるんだって」 「！」 　そんなことで？ 　たったのそれだけで？ 「だ、だって、そんなの初めてに決まってるじゃん！　僕、一回女子と付き合ったことはあるけど、それは……だって話したじゃん」 「うん。だから、それ、なんか感動しすぎて、振り切れそうだから……あんまり言わないで」 　うわ。 　なんか。 「そ、だよ」 「青葉？」 　そっと、おっきいのに触れた。手で握って。 　指で撫でて。 　たったそれだけで息をつめてくれるグリーンのことが、すごくすごく好きって感じて。 「キスだって、こ、こういう、ことだって、全部、グリーンが初めてだよ？」 「……」 「グリーンのこと、すっごく好きだから、してるんだよ？」 　僕は。 「ン……む」 　君に触れたくてたまらなくなった。