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第66話 大胆発言ですってば

 グリーンのこと好きだから、触りたんだ。 「ん……ふ……」  全部、よくしてあげたいんだ。本当だよ?  こんなのしたことないし、なんか緊張するけど、でも。 「ン、ひもひぃ、い?」 「ちょ、青葉っ」  たくさんしてあげたいんだ。グリーンのこと、すごく。 「そこで話すの、はっ」  気持ち良くしてあげたい。  あのね。  グリーンが気持ち良くなれるんなら、僕さ、今、なんでもしてあげたいんだ。  だから。 「ん……ン」 「ちょっ」 「ん、わっ……ぁ」  すごい勢いで抱きかかえられて、そのまま、また、僕が寝転がった。初めに僕が寝転がって、それから僕がグリーンを押し倒して、押し倒されたグリーンが反対側に寝転がって、そのまた反対側に、また僕が寝転がって。二人してベッドの上でバタンバタンって。 「グリーンの、あの、僕の口の中ですごく」  入りきらないくらいに大きくなったから、きっとあのまま、その。 「イけ、たの……に」  グリーンが真っ赤だ。 「口」 「え? あ、僕の?」  コクンと頷いて、グリーンがそっと僕の唇に触れた。 「だって、青葉は女の子が好きだろ?」 「グリーン?」 「なのに、キスもセックスも男の俺とで、その、女の子とだったらこんなことしないだろ? なのに、してもらって」 「……」  そうだね。女の子とこういうことするとしたら僕は、まぁ、攻め? っていうか、まぁ、その、スル側で。してもらう側じゃないけど。キスはそんなに変わらないけど。でも、口でこういうのはしないよね。 「なんか……」  あ。キス、は。  キスはグリーンとたくさんした。セックスもするけど、でも、そんなにたくさんじゃなくて、でもキスだけは毎日たくさん、たっくさいグリーンもしてくれて。セックスはいたって普通というか、内容が淡々といっていうか、なんというか、で。  それはきっと僕の恋愛対象が女の子だから。女の子とだったらしないことは、したら、申し訳ない? 悪いことしてる感じ? 「グリーンって頭良いのに。英語ペラペラで日本語もペラペラで日本語でノート取ったりもできるのに」 「青葉」 「ちょっとバカ」  たかーい、たっかーい鼻を摘んだ。  そんで、ちょっと笑っちゃった。  セックス中なのに、君がすっごくびっくりした顔して、青い瞳をまん丸くさせて組み敷いてる僕をじっと見つめてるのが、なんか、ヘンテコで、カッコ悪くて。 「僕、今まで好きになったのは女の子だけどさ」  可愛くて。 「けど、今、大好きなのはグリーンだよ」  綺麗で。 「女の子が好き、じゃなくて、女の子を好きになったこともある、です!」  かっこよくて。 「確かにちょっと恥ずかしいことは恥ずかしいけど。でも、グリーンと一緒だよ。好きな子には色々したいよ。そりゃ、キスも、えっちも、ふぇらちおも」 「!」 「ふぇらちおも!」  手を伸ばしてぎゅっと抱きついた。 「青葉の口からすごい単語が」 「ぷははは。ふぇらちお」 「わぉ」 「僕のふぇらちお気持ち良かった?」 「すごく」 「そ?」 「ものすごく」 「それはよかったです。またしてあげるね」 「わぉ」 「たくさんしてあげる」  そしてグリーンが笑いながらキスをする。僕の唇に、そっと何度も何度も啄むようにキスをして、それから、そっと抱きしめてくれる。 「ん」  舌を差し込まれたら、もう覚えたやり方で僕も舌を絡ませて。 「それに、青葉、華奢で」 「うん」  ドキドキする。だってグリーンの硬いの、当たってる。 「夢中になりすぎると壊しちゃいそうで」 「いいよ」 「!」  触ってよ。僕に。 「僕、欲しいよ」 「青、」 「グリーンのこれ、おっきいの、早く、欲しいよ」  早くして。僕は早く君に触りたいんだ。 「あっ……ン」 「青葉」 「あぁっ……ン、ぁ、あ」  頭の下に敷いているグリーンの枕にぎゅっと両手で掴まって、足を自分からもたくさんしっかり開いて。 「あぁっ……ん」  君のおっきいのを迎える。  熱くて、 僕のもやしっ子な身体は君のでいっぱいになっちゃって、すごいんだ。 「あっ」 「青葉」 「くぅ……ン」  ずるりと抜けて。  また、ぐって入ってきて。 「あぁっ……あ、グリーン」  何度も何度も突き上げられて、気持ち良くてたまらない。 「あ、あ、あ、グリーンっ」 「うん、青葉」  グリーンは僕をうっとり見つめながら、僕の背中の下に手を差し入れるとそのまま反らせるように抱き抱える。僕はそんなグリーンが背中を丸めて僕の胸に顔を埋めてくれると。 「あっン」  小さく声をあげながら、その金色の頭を抱きかかえて。 「あ、ン」  乳首をキュッて吸われる。舌の柔らかさと熱さと濡れた感じがたまらなくて。反対側がもどかしくなっちゃわないようにって指で摘んでもらえるとすごく気持ち良くて。 「あ、あ、あ、あ、いっちゃいそう」 「俺も」 「あ、あ、あ」 「青葉」 「ぅ、ん」 「青葉」  抱きかかれられたまま、奥を何度もグリーンの熱くて大きいのが貫いてく。僕はしがみつきながら、唇でもグリーンに触れてたくて。 「グリーン……」  キスを欲しがった。  それから中もキュンキュンさせてる。 「あ、イッちゃう」 「青葉」 「あ、あ、あ、あああああっ」  可愛くて、ちょっとたまにカッコ悪くて、綺麗で。 「青葉」 「んっ……ぁ」  けど、やっぱりダントツかっこいいグリーンが大好きで。 「ん……ぁ、ねぇ、グリーン」 「?」 「もっと、しよ。たくさん」  そう囁いてから、ぎゅっと抱きついて、キスをして。今度は自分からちょっと大胆に迫ってみせた。自分から腰を振ったりなんてしてさ。 「僕、まだ、もっとしたいよ」  僕の中でまだ硬くて熱いままのそれをキュッと締め付けて、君を捕まえた。

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