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13 僕を感じて……
逃してたまるかと言わんばかりに周さんは僕の体にのし掛かる。身動きが取れないほど押さえつけられても、それはちっとも苦痛ではなく、むしろ体にかかる周さんの重みが心地よかった。
「あ……んっ」
「竜太、気持ちい?」
「んっ」
「好きだよ竜太……もっと顔、見せて」
僕にキスをしながら、するすると器用に服を脱がせていく周さんに僕はただただされるがまま。キスだけじゃなくて、肌に触れる周さんの手や熱い吐息が気持ちよくて、情けなく声を漏らすことしかできないでいる。これでもかというほどのキスの嵐や優しい言葉をかけてくれる周さんに、僕も負けじと体を弄 った。
「あ……周さん、早く……挿れて」
「んー、久しぶりだし無理すんな……」
「大丈夫です。さっき……ちょっと自分でしてみたから……」
恥ずかしかったけど、僕を気遣ってくれなくても大丈夫。僕は腰を捻ると周さんに見せつけるように尻を向けた。
「なんだよ、そんなことされちゃ我慢できねえだろ?」
「いいよ。我慢しないで……」
「竜太のエッチ」
「……え? 誰のせいです?」
「ん? 俺じゃねえよ?」
「周さんのせいです……あっ! んっ」
クスクスと軽口を叩きながらも、お互いの気持ちのいいところを刺激し合う。周さんも僕に弄られ、頬を上気させて気持ちよさそうな表情を見せるから、否応無しに気持ちが昂る。じりじりと焦らされ続け、快感ともどかしさに堪らなくなった僕は、遠慮気味に僕の後孔に触れている周さんの手を払い思わず体を起こした。
「周さんはじっとしてて」
力じゃ敵わないのはわかっているから、僕は周さんを抱きしめるようにして押し倒す。夢中でキスをしながら馬乗りになり、勃ち上がる周さんのそこに自分の後孔をあてがうとゆっくりと腰をおろした。「おい、待てって」と慌てる周さんの口をもう一度キスで塞ぐと、そのまま自分勝手に腰を揺らし、快感を掻き集めた。
久しぶりに感じる周さんの全てを一欠片も逃したくなくて、貪るように全身で受け止める。周さんはいつも「カッコ悪いから」と言って声を抑えてしまうけど、それでも小さく漏れてしまう気持ちよさそうな声だって僕は聞き逃さないよう耳を寄せる。もっともっと僕に夢中になって、僕だけを感じて乱れて欲しい。
「僕の中、気持ちいいですか? あ……んんっ、どう? いい?」
段々と周さんの息遣いも荒くなり、気が付けばまた僕はなすがまま、周さんに抱きすくめられ激しく揺さぶられていた。
「うん、竜太……気持ちいいな、ほら、もっとこっちおいで」
「あっ……周さん、んっ、気持ちいい……待って、もうイっちゃう……」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられながら、どんどん熱が集まってくる。そのまま弾けてしまいそうになりながら「キスしてて……」と周さんの頭を引き寄せた──
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