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第6話

 お風呂でセックスって、一度はやりたいことに入ってる気がする。  早く戻らないと機嫌を損ねちまうから、バスタオルを身体に巻きつけて、小焼の部屋に駆け込み、ゴムとローションを持って戻る。  風呂だから必要無いとか言いそうだけど、擦り切れたら嫌だし、痛いのは小焼だから、きちんとしないとな!  タオルを置いて、浴室に入る。 「持ってきた!」 「『待て』」 「え、ここで『待て』すんの!? わかった! 待つ!」  機嫌損ねたか? 小焼はイスに座っている。濡れた赤い瞳に睨まれて、ゾクッとした。怖いくらいに美しいんだ。おれの恋人はやっぱり綺麗だ。  早く触りたい。けど、待たないと。小焼が『待て』と言ったら待たないと。期待した下半身が熱いままだ。見られてるだけなのに先走って透明な液体が垂れちまってる。ゾクゾクする。 「どうして先走ってんですか?」 「そりゃあ、小焼が見てるから」 「私が見てるだけでこんな風になると?」 「おう。なる!」 「ド変態ですね」 「あはは、いきなり罵るなよ。ゾクゾクすっから」  小焼はため息を吐いて、おれに手を伸ばしてきた。乳首を抓られて痛い。けど、きもちい。ぎゅっと指で潰されたり、摘んだり、弾かれたり、抓られたりする度に、視界に星が散って、いつもより甘めの声が出ちまう。 「アッ、ぁ、小焼、気持ちィッ」 「乳首だけでイケるんでしたっけ?」 「んっ、イキそっ……! ぃ、く、もっ出るぅ!」 「誰がイッて良いって言いました?」 「ぇっ、あ……!」  玉が迫り上がって止まる。イキたいのにイケない。出したいのに、出せない。小焼は射精を止めるツボをわかってるから、片手でそこを押さえられて、寸止め状態だ。  それなのに今度は唇で乳首を挟んで、吸ったり舐めたりしてくるから、もっとおかしくなる。 「ひ、ぁっ! ぁあっ! ぃっ……ぁ、あ……も、やだぁ……、ィキたいぃっ、ゆるしてぇ」 「『よし』」 「ァッ! あぁああっ!」  爪で強く引っ掻かれた刺激で爆発した。おれの出した白濁が、小焼の太腿に垂れる。すっごいエロい。 「夏樹って私にかけるの好きですよね」 「違う違う! たまたまだって!」 「マーキングでもしてるんですか? 犬っぽいですね」 「お、おう……」  蔑んだ瞳に興奮する。イッたばかりだってのに熱は下がりそうにない。早く小焼の中に入れたい。おれに小焼をメチャクチャにできるだけの立派な体躯があれば良かったのに。現実はそうもいかないや。  小焼はイスから立って、おれに背を向けた。そんでから自分の尻を撫でている。えっろ! 何だその仕草! 「『おいで』」 「もう! 小焼、好きー!」 「ァッ! ぃ、にゃァっき……!」  手早くゴムをつけて、ローションを塗って、小焼の中にお邪魔する。小焼が準備の時に慣らしてくれてるおかげですぐに挿入できっけど、もう少し解してやったほうが良かったか。  腰をゆっくり動かして、中を慣らしつつ、小焼のイイトコロを擦ってやる。コリコリしたところをとんとん優しく突き上げてやれば小焼は甘い声で泣く。 「ぁっ、あー! ぁっ……あっ……、ん、は、にゃ、ぃ……あ、あ!」 「きもちいか?」 「き、もち、ぃっ、きもちぃ…! から、ぁっ、聞くに、ゃあ……! ぁ! アッ」  にゃあって言うの可愛い。猫みたいだ。とろとろになってて可愛い。おれのネコはすっごい可愛い。

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