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第33話
喉奥に射精しても、夏樹は嬉しそうに頬を緩めている。飲み込めずに嘔吐することも多いが、今回は飲み込めたらしい。
口を開いて舌を出して見せてくれた。
「そういうのしなくて良いですよ。セクシー女優じゃあるまいし」
「でも、こういうの好きだろ?」
「上手にごっくんできましたね。とでも言って欲しいんですか?」
「うーん。そうだな。褒めてもらえると嬉しいぞ」
「『Good Boy』」
「えへへ、嬉しい」
頭を撫でてやると嬉しそうに擦りついてくる。じんわりと上がった熱が、部屋の寒さを忘れさせてくれる。
隙を見せると彼はすぐに私の胸を掴んでいる。相変わらずだな……。
「男の胸を揉んで何が楽しいんですか?」
「おっきいおっぱいだぞ? Fカップが目の前にあるんだから、揉まないって選択肢はねぇだろ!」
「いえ、ありますよ。揉まないという選択肢」
揉まれることについては、慣れたものだが……。なんだか快感を拾うようになってしまったことが問題であるだけで……。
「ふっ……、ん……」
「えへへ、ふかふかおっぱい最高だな!」
「触るならきっちり触ってくださいよ」
「あいあい。おれのせいで感じるようになっちまったんだな。ごめんな」
「黙れ変態!」
「いだだっ! 叩くなって!」
頭を軽く叩いても夏樹は相変わらずの笑みを浮かべている。
ベッドに寝転ぶと彼はすぐに乗っかってきた。太腿の間に押し付けられるものが熱い。このまま致すとなると、後始末が――なんて考えなくて良いか。どうせ、この家には私と夏樹しかいないんだから。
だが、感染症がどうのだとか衛生的にどうだとか、医者であるこいつが何を言い出すかわからないな。どれだけ興奮していたとしても、ゴムだけは絶対にしたがるやつだ。
「はっ、……、あ、……ンッ、んん」
「小焼のおっぱいふかふかで気持ち良いなぁ。触ってて幸せな気分になる」
「そりゃ良かった、ですね……っ」
「おう! で、えーっと、ご立派様がまたご立派なことになってんな!」
「ご立派様って何ですか」
「おまえのちんこだけど」
「変な名前つけるな」
「だってよぉ、ご立派じゃねぇか。おれよりでけぇじゃん? 良いだろ、ご立派様。それともなんだ、小焼様の小焼様って感じか?」
「様付けにするな」
「あいあい。小焼の小焼様だな」
「そういう意味じゃない」
「じゃあ、おれと同じでエクスカリバーにするか?」
「一緒にするな。あと、アーサー王に土下座してこい」
何でこんなバカなやりとりをしてんだか。
相変わらずのバカさ加減だが、夏樹の宝剣も既に抜け落ちそうなほど屹立しているのがわかる。手を伸ばしてズボンをズラしてやればすぐに飛び出してきた。
エロ漫画でありそうな登場の仕方だったな。
「扱いてくれるのか?」
「嫌ですよ。自分でしろ」
「じゃあ、見ててくれよ」
「……一緒に擦れば良いんじゃないですか」
「おー、兜合わせってやつだな! ふゆの読んでたBL漫画で見たことあるぞ!」
女子高生が性行為のある漫画を読んで良いのかどうか聞きたいところだが、そっとしておこう。
こういう時でもゴムをつけるのが夏樹らしい。私のほうにもつけて、ローションをたっぷりかけていた。かけすぎな気もするが、ぬめりが良いと動きやすいはずだ。
「ぬるぬるしてきもちーな!」
「そうですかっ、いっ」
「わりぃ、痛かったか?」
「いえ、大丈夫なので、続けてください」
あやうく意識が飛びかけた。こういうことをするのは初めてではないはずだが、ローションのかけすぎが問題か……? 普段以上に快感が駆け巡っていく。
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