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第2部【Please marry me.】

「ゃっ……ふぁっ…っ」 「皐月…気持ちいい?」 「あっ……きもち…ぃっんっ」 「ちゃんと言えたご褒美に、もっと奥まで突いてやるよ」 「あっ…ひぁんっ…ゃぁっそんなしちゃっ……だめっあぁ…っっ」 「こら、じっとしていなさい、皐月」 ティッシュペーパーを片手に太腿を押さえ付ける悠さんに窘められて、脚の動きをピタリと止める。 「………ふっ」 だけどやっぱり擽ったくて、笑いながら身をよじった。 「だってくすぐったいよー。自分で拭くから、ティッシュちょーだい」 「だーめ。俺が汚したんだから俺が綺麗にするの」 汚したって言うなら、俺の方のが量多いんだけどな。 悠さんのはほぼゴムの中、だし。 「あっ、じゃあ俺も悠さんの綺麗にするー」 起き上がると、残念でした、と悠さんは素早くパンツを身に着けた。 「俺の体はもうとっくに清掃済みなんだよ」 「あーっ、ズルい!」 「ズルくない。ほら、四つん這いで脚開く」 「うーっ…。なんだよぉ、俺ばっか恥ずかしいカッコさせ…はんっ……うぅー」 文句を言ってるうちから、指先が中に入り込んでローションを掻きだしていく。 思わず声を出してしまったことが恥ずかしくて、唸り声を上げて背中越しに悠さんを睨んだ。 「俺だって悠さんの、口で綺麗にしてあげたかったのに…」 視線が合わさると、悠さんの口元がニヤリと弧を描いた。 「まだヤリ足りなかったのか?皐月は淫乱だなあ」 「っ……!!」 俺が恥ずかしがると思って、わざとそんな言い方して!! 中をくすぐる指をはたき落として、ベッドから転がるように下りる。 「大丈夫か?」 そんなこと、思ってもいないくせに! 「お風呂で自分で洗ってくるから!ついてこないで!」 落ちてたパジャマでお尻を隠しながら部屋を出る背中を、クックッと人の悪い笑い声が追いかけてきた。 もーっ、あの人は! こんなん、契約してた時のが悠さん優しかったよ! 今だって…優しいし……、そりゃ…大好きだけどさ。 からかうのだって愛情なんだって、わかってる…から、ほんとには怒んないけどさ。 シャワーを浴びていると、脱衣所から声が掛けられる。 「皐月、バスタオルと着替え、ここに置いておくな」 ………だーかーらー、そーゆうとこだよ! 「もーーっ!ありがとっ!!」 シャワーを止めると、クスクスと忍び笑いが聞こえてきた。 「可愛いなあ、皐月」 もーっ、すぐそういうこと言う!

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