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僕の中に

すっかり綺麗に拭われた真っ赤な鼻に、優しく口づけた。 リュートさんは、どうしてソコなの?と不満そうにして、唇に吸い付いてくる。 そういうところが、遊び慣れてるって勘違いしちゃうポイントなんだけどなぁ。 …ああ、マズい……柔らかい唇に翻弄されて、頭に意識が回らなくなってきた…… 3人と付き合ったって言ってたっけ… キスは…慣れてんのかな……? きもちい…… ゴムを解いて、髪を梳く。 サラサラで気持ちいい。 「…ふ…ぁっ…」 髪に性感帯でもあるのか、指を通すたびにリュートさんは甘い声を漏らした。 下半身がズクンと疼く。 理性が効くって言ったって…いくらなんでもこれ以上は我慢出来ない。 唇をそっと離すと、うっとりとした目で見つめられた。 半開きの唇はうるうると濡れて、 口の端からは唾液が一筋垂れて───なんとも煽情的だ。 全身で誘ってくるリュートさんから、ゆっくりと目を逸らした。 体がなかなか言うことを聞かなくて、首がギギギ…と音を立てそうな動きになった。 「リュートさん、トイレ借りますね」 「…え…?」 拍子抜けしたような顔。それからリュートさんは、俺の下半身に目をやる。 「…今行っても、出ないと思う」 …うん。俺もね、この状態での排尿は不可能だと分かってる。男ならそんなの、誰でも分かる。 今ここから出るのは、リュートさんに煽られた濃ゆい精液だけだ。 「これをどうにかしないと帰れないので」 このまま外に出て、ヘタに混んでる電車になんか乗ったら、一発で俺は痴漢罪で捕まる。 興味の無い女に「ヘンタイ」とか罵られての刑務所暮らしとか、冗談じゃない。 「なので、トイレで処理させて下さい」 「そんなのっ…!…僕の中に……吐き出せばいいんじゃないですか…?」 恥ずかしそうに顔を赤く染めると、リュートさんは俺の膝に向かい合わせに乗り上げて、自分の熱を押し付けてきた。

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