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いつもの匂いで[3]

「皐月、どうしようか?」 「え…?」 見上げると、フッと可笑しそうに笑みを零す。 「もうこんなところまで漏らしちゃってて、ソファーがビショビショになりそうだ」 楽しそうなのに、熱のこもった眼差しに、ズクンと腹の底が疼いた。 「ソファー、汚れたら困るから…」 「ん?」 「ベッ…ぁんっ」 俺のカウパーで濡らした指が、おしりの割れ目を伝い、窄みをくるくるとなぞってくる。 「んーっ」 ベッドに移動しようって言いたいのに、もっとして欲しくって動けなくなる。 「皐月は前よりここ弄られたほうが気持ちいいんだよな」 「あ…ぅん……はぁっ…きもちい…」 「いいよ。たくさん気持ち良くなって、たくさん声を聞かせなさい」 「うん……ぁあっ…そこっ、すきぃっ」 初めの頃は、男の喘ぎ声なんて聞いたら逆に萎えちゃうんじゃないかって、なるべく声を出さないよう堪えてた。 それでも我慢できなくて漏れちゃった声に、悠さんは「可愛い」って言って、声を抑えないようにって、口内を指で犯すようにかき混ぜた。 皐月の声はクるなって言ってくれた。 だから今はもう、堪えることをしなくなった。 気持よかったら「きもちいい」って、ちゃんと伝えたい。 弄ぶようにくるくる円を描いていた指がふと動きを止め、ぷつり、と侵入してきた。 「……あっ、ぁっ…!?やっ、まだ挿入れちゃ…っ」 「まだ?……ほら、簡単に奥まで挿入(はい)った。もう2本目も挿入りそうだ」 「んー~っ、やぁっ…すぐイッちゃうからぁっ」 もうちょっとだけ、淡い快感を愉しんでいたかったその部分が、急に与えられた強い刺激にヒクヒクと震え出す。 「嫌なら抜くか?」 腰が勝手に揺れて、浅くなった悠さんの指を飲み込んでいく。 「口では嫌だって言うくせに、身体は正直なんだな」 くすりと笑われて、羞恥に顔が染まった。 「ゃっ……やだぁっ、気持よくしちゃだめぇっ」 「ん…そうだな。ベッドに移動しようか」 突然、ニッコリと笑顔を向けられる。 これ、賢者タイムの時の顔…? 「~~っ!」 首に腕を絡ませてぶんぶん首を振り回す。 ダメダメ!絶対、このままおしまいとか有り得ない! だけど悠さんはそのまま俺の身体を持ち上げて─── 「ひぁあ…っ!」 さっきよりも深く突き刺さった2本の指に、前立腺を引っ掻かれて…… 悠さんのお腹に白濁した液を吐き出して、達してしまった……。

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