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可愛い生き物[2]
【悠Side】
「……ごめんね、悠さん。俺、どのくらい寝てた?」
急にしおらしくなる口調に、胸の奥がキュゥンと音を立てた。
自分から発生したと考えると実に気持ちの悪い似合わない音だが、それが皐月発信と思えば納得の可愛さだ。
「5分から10分くらいかな。すぐに起きたよ」
隣に身を横たえて、体を抱き寄せる。
俺に身を寄せると皐月は、「あっ」と小さく呟いた。
「悠さん、好き…」
ぎゅっと、胸に抱きついてくる。
「どうした?」
耳を甘噛みすると、甘い視線を向けられた。
それから、甘えるように顔を擦り付けてくる。
「悠さんのここ、まだおっきくて硬い…」
手がスリスリと、その部分に触れる。
「喜んで頂けて光栄です、姫」
「えへへ。待っててくれたんだ…、嬉しい」
目をキラキラと輝かせると、子供みたいなキスをする。
こんな子が、数十秒後には腰を擦り付けて喘いでいるのだから……堪らなく愛しい。
ベッドサイドの引き出しからローションを取って蓋を開ける。
「お姫様は、どちらからをご所望ですか?」
「あ……、うん…。初めは、前からお願いします…」
仰向けに寝転ばせて、ボトルから直に垂らすと、冷たかったのか皐月はきゅっと目を閉じる。
掌で押さえて熱を移してから、そっと指先でくるくるとなぞった。
プツリ、と指を挿し込むと、腰が少しだけ跳ねて反応する。プルンと一緒に動く皐月のモノがやたらに可愛い。
「ここも触って欲しい?」
指でツンと突付くと、掌で顔を覆ってイヤイヤするように首を振った。
「そこ触られたらすぐイッちゃうから……だめ」
「今日は何度でもイカせてやれるぞ」
「また跳んじゃうと悠さん辛いからっ」
「…いい子だな、お前は」
俺のことは建て前で、早く中に欲しい気持ちが大きいのかもしれないな。
指の間から潤んだ瞳がそっと覗いてくる。
分かってやってるのか?皐月…。いや、まさかそんなに計算高い訳もないか。
しかしそんな目で見つめられたら、焦らして苛めたくなる気持ちも薄れて、思い通りにすぐに満たしてやりたくなる。
早く解してやろうと、2本目、3本目と指を増やしていく。
拡げるようにかき混ぜると、ビクンビクンと跳ねる体が愛らしかった。
未だ硬く尖った先端に舌を這わせる。
「ぁあン、ゆ…さん、そこ、だめぇッ」
喘ぎながら呼ばれる名前が、オスの本能を駆り立てる。
挿入れて直ぐにイカないようにしないとな…。
限界も近いそそり立った自分のモノに素早くゴムを被せ、皐月の入口に擦り付ける。
「あっ…」
期待に満ちた甘い声が、半開きの唇から小さく溢れた。
わざと焦らすようにソコに押し付けて、先だけを挿れては出すを繰り返していると……
「んぅー、ゆぅさん…」
甘えたな声で呼ばれて、腰を浮かされた。
誘い込まれるように最奥まで貫き、大きく息を吐き出す。
一気に解き放たなかった自分を褒めてやりたい。
「全部挿入ったよ。奥まで届いてるか?」
「うん…きもちいい……」
うっとりとした目で見つめられると、下半身が大きく疼いた。
「ぁっ、あぁんッ……おっきくしちゃだめぇッ」
駄目って言われてもな…。
思わず苦笑してしまう。
「お前が煽るからだろ?」
「煽ってなんか……やっ、あぁっ」
ゆっくりと腰を動かして律動を開始すると、皐月の手が腕にきゅっと掴まってきた。
下の方でも、きゅーきゅーと俺を締め付けてくる。
「そんなに俺を離したくないのか?」
からかうようにくちづけを落とすと、腕から離れた手が頭を押さえて「もっと」と強請ってくる。
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