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満足です[2]
「…もーっ」
恥ずかしくって掌で顔を覆う。
ゼェゼェして苦しいし、酸欠っぽいし、倒れて回復をはかろうとすると、行動に起こすより前に悠さんがそっと背中から下ろしてくれた。
───と思ったのも束の間……
「ひゃんっ…!?」
片足を高く掲げられ、斜めに深く突き刺される。
イッたばっかりのソコは異常に過敏になってて、擦りあげられる刺激と奥を突かれる刺激に、ずっとイカされてるみたいな状態が続いて……
「んーーっ、あんっ、ふぁっ、ひぅんっ」
ヒクヒクと収縮しては、悠さんを離さないとばかりに締め付ける。
「皐月、そんなにキツくされたら…」
うっすら開いた視界の先で、悠さんが切ない顔をして眉根を寄せてる。
「きも…ち…いっ…?」
「ああ。ずっとこのままでもいい」
ほっぺを撫で上げた手に、ゾクゾク感じてしまう。
「あっ…だめ…、ずっとこのままじゃ…気持ちよすぎて…死んじゃうっ」
「死なれるのは困るな」
掲げられてた足が下ろされて、正常位に戻される。
「じゃあ、そろそろイッてご覧」
「あっん…ずっとっ、イッてるもっ…っんーッ」
唇を塞がれて、途中で言葉が途切れた。
乱暴でいて慈しむような動きで、舌が口内を這い回る。
乳首を摘まれて、ち〇こを握られて、もう……
中っ、中が───ッ
「んんーーーっ」
「皐月…っ、出すよ」
「あッんやぁーーッ」
思い切りしがみついてイキ狂う感覚に堪える。
身体がいう事聞かない。
涙がポロポロ零れてく。
中がドクンドクンうねってる。
悠さんは俺の上に体を投げ出すと、フゥーっと深く息を吐きだした。
手探りで何かを探して、
「悪い、リュート。お待たせ」
スマホを耳に当て…た……
─────っ!?
待て!待て!ちょっと待って!!
今、電話っ!?電話中───!?
「っ…リュートさん!リュートさん、ごめんなさいっ!俺っ…」
「なんてな。冗談」
とっくに切れてるよ、なんて楽しそうに笑いながら、悠さんはスマホの真っ暗な画面を見せてきた。
「~~~っ!!」
声も出せずに脱力。
なんて心臓に悪い冗談かますんだ、この人は………
「まあ、リュートならもし繋がってても、この後夏木に迫るぐらいで、お前のことを変に思ったりはしないだろ」
「俺が嫌だよ。恥ずかしいよっ」
「そうか。…可愛いなぁ、皐月は」
「普通はそうなの!」
腕を首の後ろに回してキスを落として、それから俺を抱えたままゴロンと転がる。
上下が逆転したから今度は俺からキスをして、
「…だめ。も、疲れた…」
身体を支えきれずにくてんと仰向けに倒れた。
「一日中、シなくていいのか?」
「もー動けない…てか、もー出ないもん」
出たり出なかったりで何度イッたかわかんないし…、喉も痛いし、酸欠なりかけだし。
「満足していただけましたか?」
「満足です~」
荒い息を整えながら答えると、悠さんは、
「どうだ。中年の底力を思い知ったか」
してやったりな顔をして、可笑しそうに笑った。
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