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夏木の弟

リュートさんも、ジュースならカクテルグラスじゃなくてジョッキでくれればいいのになぁ。 そう思いながらもう一口、ジュースにちびりと口をつける。 イタズラ大成功!で本人は楽しいんだろうけどさぁ。 同じくオレンジジュースを飲んでる奏太くんと涼太くんには、ちゃんとストレートのグラスで出されてるし。 そんな風に恨めしい目を向けていたら。 「ねーねー、リュートさんにちゅーされたの?広川さん」 奏太くんが興味津々な様子で身を乗り出してきた。 「あ、…うん。でも、ほっぺにね。口じゃないよ」 「わぁ、いいな!俺もリュートさんにちゅーされたい!」 な、…なんだろう……。無邪気って言うか……。 「奏太くんはリュートさんが好きなんだね」 訊ねると、奏太くんは嬉しそうにキラッキラの笑顔で頷いた。 「うん!リュートさん、綺麗で優しくて大好き!」 スゲー……。 とても夏木と血が繋がってるとは思えん純粋さ! 奏太くん、かわいいなぁ~。 「夏木、ホントに奏太くんって夏木の弟?めっちゃくちゃ可愛いんだけど!」 隣の席に座った夏木に責める勢いで訊ねると、夏木は照れたようにははっと笑う。 「だろー?奏太可愛いだろ?まだ高校生なんだぜ」 あ……、こいつ、超ブラコンだ……。 「広川さん、広川さん」とシャツを引っ張られたから「皐月でいいよ」と振り返る。 「じゃあ、皐月くん!」 と、随分と距離を縮めてきた。 か、かわいい……! 「こら、奏太。年長者に君付けは失礼だよ」 涼太くんに叱られてシュンとしてる。 2人とも、かわいい~! ホントのホントに夏木の弟か!? 皐月くんでいいよ、と伝えると、奏太くんは嬉しそうに「皐月くん!」と繰り返し、涼太くんは「すみません」と申し訳無さそうに頭を下げた。

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