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魔女狩リ、返討チ 1
そもそもなぜ現代に魔女がいるのか。
魔女狩りを計画した奴らは何をやっていたのだろう。
うら若き乙女ばかりを狙っていかがわしい事を考えていたから実際の魔女(男)を取り逃がしていたのではないか。
そうだとしたら魔女裁判とは名ばかりのお破廉恥ではないか!
月人は爆乳を携えた美少女に生まれ変わり、十字架に磔にされた夢を見て
男どもの手が伸びてきた所で目を見開き難を逃れた。
ここはどこだ俺は誰だ、と一瞬焦る。
「よーし九家、解いてみろ」
不意に声が聞こえ月人は周りを見た。
教室でクラス中が月人を注目している。
黒板には難しい数式が描かれ、数学の教師が月人を睨んでいた。
自分はなぜか机に手をついたまま立ち上がっている。
「どうした?前にきて解いてみろ」
数学の教師は厳しい声を出した。
月人は授業中に自分がとんでもない夢を見ていたのだとようやく気付きため息をつきながら黒板に向かって歩き出した。
くすくすと数人の笑い声が聞こえる。
チョークを手に取ると数式の横にさらさらと答えを書いた。
こんなもの朝飯前だ。寝起きでも楽勝である。
しかしなぜか教室はしーんと静まりかえった。
「......おい、ふざけてんのか」
教師の鋭い声が聞こえ月人はそちらを見た。
「え?」
彼の顔は怒りに震えている。今にも血管がブチ切れる音が聞こえてきそうだった。
月人は慌てて黒板を見た。
そこには謎の言語が描かれていた。
「うわっ!?ちが、えーとっこうですこう!」
急いで言語を消し正しい答えを書き直した。
しかしおちょくられたと思ったのか彼の怒りは収まりそうにもなかった。
舌打ちをされ月人は足早に自分の席に戻った。
「大丈夫?遅れてきた厨二病?」
隣の席からひそひそと話され月人は苦笑した。
なんだったんだろう。この完璧な俺が、やらかすとは思えない。
ため息をつきながら机の上を見て絶句した。
広げられた教科書の上に謎の魔法陣が大量に描かれていた。
「ひょぁああ!?」
月人は素っ頓狂な声を上げ思わず飛びのいた。
やば、と思って口を塞いだ時には遅かった。
黒板の前で教師がブルブルと震えている。
「九家.....貴様....」
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