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魔女堕チノ時間 5

月人は覚悟を決めて彼の前に座り直した。 「.......わかった」 静かに呟くと、皇は何故かつまらなさそうに息を吐いてどさりと仰向けに倒れこんだ。 ジャージの野郎が寝そべっているだけの光景で色気も何もあったものでは無い。 月人は眉根を寄せながらおずおずと彼のそばに寄った。 「....本当なんなの?なんでこんなことできるわけ...」 「お前こそそんなに俺を離したく無いのかよ」 皇はおかしそうに笑ったが、そうだよ、と即答しそうになって口をつぐんだ。 そうやってすぐ自分の身を犠牲にするのか。 月人は自分が情けなかったが、仕方ないと言い聞かせて そっとジャージのジッパーに触れた。 「..脱!童貞!」 「うるさいっ!」 全く雰囲気どころではないが、 ジャージの下から現れた白い肌にはやはり少し怯んでしまう。 腹が減っているわけでも無いのに、噛み付いてしまいたい衝動が沸き起こるような。 首筋を撫でると、皇は目を逸らして口を閉じた。 ジャージの下のシャツを託しあげ、目の前がチカチカして月人は思わず腕で目を擦った。 こんなに誰かの半裸を間近で見たのは初めてだし 平らな胸は自分のとさして変わらないはずなのに、 何故だか。 「...さみーんだけど..」 ぼそりと呟かれ思わず背筋が伸びる。 正直どうすればいいのかわからないのだ。 皇は眉根を寄せてのそのそと起き上がった。 「一個言っとく..」 不機嫌そうに口を尖らせ、皇は寒そうに二の腕を摩った。 月人は再び正座してしまった。一体何を言われるのやら 今は何を言われても言い返せない。 「その、俺...しょじょ...だから...優しくしろ...よな」 珍しくぼそぼそと口ごもる皇は なんだかえもいわれぬ色気を放っていて。 そっと月人の腕に触れてくる魔女の指先は、わずかに震えていた。 おずおずと二人は近付き、ゆっくり、ゆっくりと唇を重ねた。 ドキドキと心臓がまた鳴きだす。 「.....ん..」 触れるだけのキスから深く、深く。 皇の舌が侵入して来て、月人は彼の腰を抱いて身体を密着させた。 経験がないとはいえ身体は全て知っているようだった。 「...っ...、は..」 くち、くちと唾液が絡む音が息継ぎのため僅かに開いた隙間から溢れる。 舌を絡ませながら彼のジャージを脱がし、ベッドに押し倒した。

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