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魔女堕チノ時間 8

月人は彼の手を退け、皇の自身をゆっくりと扱き始めた。 液体で滑り、あっという間に熱を集めたそこに顔を寄せ、舐めた。 「..っ、え....」 皇はびくりと震えたが、抵抗はしてこなかった。 また蹴られたらと臆していたが、眉根を寄せて必死に耐えているような姿に焚き付けられ 彼の熱を口に含み、舐め溶かしながら彼の体内に入るべく入り口を解していった。 「....、..っ..はぁ..」 やがて指が入るようになり、ゆっくりゆっくりと体内に挿しこみ 沸騰しそうな頭を抑え込みながら、中を探った。 女の身体でさえ触ったこともないのに本当にこれでいいのかと思いながらも 液体で滑らせ、入り口を開け広げるように指を増やしていく。 慎重に作業しながらもさっき噛み付いた内腿が赤くなっているのに気付いて、そこに口付けたりするのだった。 「...ッ....、ん...」 普段は余裕綽々と悪態をつく皇が大人しく唇を噛んで耐えていて そんな風にしおらしくされると調子が狂ってしまう。 指先を動かしながら彼の白い胸に唇を寄せた。 傷付けぬよう舐めてとかして、甘噛みして。 いい匂いがする、それに充てられぬよう必死に理性を働かせながら。 「..痛くない?」 「....ん」 皇は眉根を寄せながら静かに頷く。 指をスライドさせながら、自分の身体も熱くなっていることに気付いた。 こんなのありえないと思うのに、彼を見ていると無性に。 月人は彼の唇に口付けて。深く深くキスを繰り返した。 「..はぁ...、ん....」 口と口の隙間から溢れる吐息。 体内を抉ると、呼吸は乱れ熱っぽく濡れる。 舌を絡め片足を抱えながらなおも深い場所へ行こうと指を進めた。 「..っ、ん、..は..ッ」 溶かされてしまいそうに彼の中は熱くて 先ほど拒まれていたのが嘘のように今は月人の指を欲している。 思わず彼の唇に歯を立ててしまい、皇の身体はびくりと跳ねた。 「はぁ..っ、...月人....も..いいから...」 甘い声が、血が滴る唇から放たれ その血を舌ですくい取った。 魔女の血の媚薬のような香りに酔いそうになりながら 彼の中から指を抜いた。 「...本当に、いいんだな..?」 彼の瞳を見つめて問うた。 その黒い瞳には自分の真っ赤になった目が写っていて 皇はどんな気持ちでこの瞳を見ているのだろうと、思ったりする。 皇は目を細めて、静かに頷いた。 魔界から、魔女から。 皇という存在を傲慢にも自分のものにする。 月人は熱く滾った楔を彼の体内へと打ち込んだ。 「...っ、は..」 かなりの抵抗をされながらも、楔は皇の身体を割るように侵入し 彼の瞳からは透明の液体がはらはらと溢れていた。

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