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赤く、花のような殺人鬼 4

「奴の城に“贈り物”として侵入するんだ」 「俺が…贈り物?」 「あくまで建前だ。確か極上のサキュバスとかなんとか適当に言ってある」 「さきゅ…」 ツツジはそんな存在が本当にいるのかと目を見開いた。 「侵入したらうまく取り入って隙を狙え。 相手が油断したところを突くんだ」 「え?つく…って?」 「領主を殺ってこい。」 「領主とヤッてこい!?」 ツツジは思わず大声をあげてしまいズキンと全身に激痛が走り 思わず悶えた。 「な、なんで俺が…?」 「説明は以上だ。拒否をすればまた火炙りの再開だ。」 話を切り上げられ、ツツジは不可解さに眉根を寄せたが しかし考えてもどうせ足りない頭では何も導き出せないだろう。 「拒否れば火炙り、成功したら斬首、失敗したら獣の餌」 「よくわかってるじゃないか。さすが天才殺人鬼サマだ」 男に嘲笑され、ツツジはため息を溢した。 「わかったよ…ヤればいいんだろヤれば 意味わかんないけど…」 少しでも生きながらえるにはそれしかないらしい。 ツツジは静かに同意した。 何故さっきまで火炙りにされていた自分にそんな役が回って来たのかは謎だが 今は受け入れる他なさそうだ。 「出発は1週間後だ。 いくらなんでも今のままでは贈り物としてのクオリティが絶望的だからな せいぜい早く傷を治せ。あとは化粧で誤魔化す 必要な武器や道具があるなら言え」 男はそう説明すると部屋を出て行ってしまった。 身体は痛すぎるし、 いろいろな話を聞かされて頭がパンクしそうだった。 ツツジは思考を放棄し仕方なく眠りに落ちることにした。

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