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わがまま。 4

「で、そのでーととは何をするんだ…?」 ゼアレスはそういった色恋沙汰は無縁ではあったし、 あまり視界に入れないようにしていたのもあり 一体どうすればいいのか本気で分からないのだった。 「えーっとね、うーん俺が聞いた話だと 待ち合わせして、お互いの服とか褒めあって 手を繋いでお散歩して、美味しいもの食べたり綺麗なもの見たり 一緒に並んで座ってお話ししたり…そして最後には休憩する って感じかな?」 ツツジはペラペラと喋っていて本当にしたことがないのかという程だったが そんなことをして一体何が楽しいのだろうと思ってしまうゼアレスであった。 「…よく分からんがどこかへ共に出かければ良いのか?」 「うん!」 「まあそうだな…あまり屋敷からは離れられんがそれでも良いなら…」 「いい!全然良い! むしろお家デートでNetflix and chillでも良いけども!?」 意味不明な暗号を唱えるツツジにゼアレスはため息をこぼしながら さっき落ち込んでいるように見えたのはマヤカシだったかと思うのであった。

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