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あなたに出会えた俺 7
「ツツジ…それで、その…身体は大丈夫か…?」
ゼアレスは少し顔を赤らめながら、ばつが悪そうに目を逸らしていて
頬を両手で包んで改めて惚れ直していたツツジは彼のその言葉に、
意識を失う前の出来事を思い出して、にやーっと笑った。
「めちゃくちゃ痛いよ?喉もガラガラだし顔パンパンだし」
「そ、そうか…そうだよな…お前に乗せられてしまったとはいえ…
すまない…本当にすまない…私を殴ってくれ…」
意味不明な事を言いながら落ち込むゼアレスに、ツツジはニヤニヤしながら身体を寄せた。
「おじさんめちゃくちゃやばかったなぁ…
よく言えば情熱的というか、なんかちょっとSっぽいというか、
とにかくすっごいドキドキしちゃった」
「申し訳ない…」
「ううん。嬉しかったんだって」
俯いているゼアレスの顔を上げてやりながら、
ツツジは髭をもしゃもしゃさせる謎の愛情表現をした。
「俺首絞められた時ちょっと勃ってたもんね」
「……。」
ゼアレスの顔が瞬時に赤くなり、彼は勢いよく立ち上がった。
「は!?いい加減にしろ!?」
「えーだって本当だもの」
「本当に減らず口は治らんようだな…
もういいから口に何か詰めて黙っていてくれ」
彼は水の入った瓶をそのままツツジに押し付けてきて
丁度喉がガラガラだったため喜んで受け取って水をラッパ飲みをした。
思えばかなり長い事何も口にしていなかった気がする。
「全く…人がどんな思いで……」
そんな風に困っている様子がどうにも可愛くて意地悪がしたくなってしまうのだ。
瓶の半分ぐらいまで水を一気飲みしてしまい、ようやく空腹を思い出し
彼が持ってきてくれた食事に手を伸ばすのだった。
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