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契約 6
「…ねえ、おじさん、
もし俺がまた誰かを殺そうとしたら
止めてくれる?
俺が誰かを殺しちゃったら、
俺のこと殺してくれる?」
ツツジはそっとゼアレスを見上げ、その瞳をじっと見つめた。
ゼアレスはツツジの顔を両手で包んで、なんともいえない表情で笑った。
「お前がそうならなくて良いように、
お前が危険な目に遭わぬよう守るのが先だ。
だがもし、そうなってしまっても安心しろ
一緒に死んでやる」
こんな化け物の契約を、背負ってくれる。
ツツジは幸せな気持ちで心が満たされそっと目を閉じ、
穏やかな風に包まれながら二人はキスをした。
消し去りたい記憶も失くしたい過去も
その全てが重なって今この瞬間に繋がっているのだとすれば
理不尽に背負わされたとはもう思わない。
ただ、ひたすら、
一瞬で消え去っていく風のような瞬間を
抱きしめていく。
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