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第4話

◇◇◇◇◇◇ とある土曜日夜。 うわぁぁぁ!! やべぇぇぇぇ、遅刻する!!! バイトがあることをすっかり忘れていて眠っていたオレはダッシュでバイト先へ向かってる。 「ショウくん。ごめん、オレ寝坊しちゃって。」 バイト先の店長で従兄弟でもあるショウくんに電話しながら、いつもとは違う道から行く。 『あはは。いいよ、いいよ。まだお客さんも少ないから慌てなくてゆっくりおいで。』 オレはどうしても金が必要でショウくんが店長をしているバーで年齢を19と偽って21時から1時までバイトをさせてもらっている。 身なりとか髪型とかを整えたらそれなりの年齢に見えるらしくて本当に助かる。 ここを曲がったらーーー・・・・・・。 え? 朝野?だよな?? 近道として曲がった先はラブホがいくつかあるんだけれど、その一つから朝野が出てきた。 しかもーーー・・・・・・。 相手、男? オレはあまりの衝撃に一瞬立ち止まってしまった。 ふと、朝野がこっちを振り向く。 やべっ!! 目が合った気がしたけれど、オレはその横をもうダッシュで通り過ぎた。

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