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第6話

「はぁぁ。まーたショウの過保護が出たわ。やんなっちゃう。」 「当たり前だろ。ミヅキは俺の大事な弟みたいなもんだからな。」 「何よ。ミヅキくんだってもうそんなに子供じゃないんだから、私でもいいじゃないのよ!」 「いやいや。俺はユキだから余計に嫌なんだって。」 「はぁぁ!?あんた、何てこと!?」 この二人の言い合いはいつものことでオレがどうこうできるわけじゃないなら放っておくに限る。 他の常連のお客さんもショウくんとユキくんのやり取りは見慣れていて、みんな笑っている。 そんなことよりも。 オレはグラスを洗いながらさっきのことを考えていた。 アレはどう見たって朝野だった。 土曜の20時半すぎにラブホから出てくるなんて・・・・・・何時から入ってたんだよ。 朝野はオレら生徒からしたらどちらかと言うと必要なこと以外は話さない無口なイメージ。 面倒そうに話したりすることもあるけれど、真面目で優しくて教師って言葉が似合う。 普通に彼女、もしくは結婚していると思ってた。 相手はちょっとしか見えなかったけど、男の割には小柄で可愛らしいというかキレイな人、だった気がする。 あーゆうのがタイプなんだ。

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