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第11話

オレたちが和解?してから徐々にお客さんが増えだした。 接客しながら、ユキさんと離れて一人で飲んでる先生に声をかけてみた。 「先生ってこーゆうところよく行くの?」 「あー、まあ普段はあまり来ない、かな。」 「ふーん。先生がゲイだって初めて知った。学校じゃそんな雰囲気ないし。」 「・・・・・・お前だってそうだろ。たまに女子に告白されてるしな。」 へえ・・・・・・。意外。そんなこと知ってたんだ。 「先生は自分がいつゲイだってわかったの?」 「んー、たしか中学3年とかだっけな。」 「そうなんだ!オレもそんくらいの時だった。」 「・・・・・・女を試したことないの?」 「試すというか好きになろうと思ったことあったけど、なんか違ったんだよね。」 「はは。わかる。俺もそうだったしな。」 朝野は少し酔ってるのかよくしゃべる。 初めてこんなに話した気がする。 どちらかと言うと普段から熱血漢ではなくてダルそうな感じだけど、酒が入った朝野はいつも以上に気怠そうにゆっくりと喋る。 やや低めでゆったりと時々笑いながら話す朝野に心臓が煩いくらいドキドキしている。 「・・・・・・何で今日ここに来たの?」 「んー、ヤケ酒。ちょっと嫌なことあってさ。でも居酒屋ってうるせえし、静かなとこ探してたら見つけた。」 眠いのか目を瞑りながら話す。 生徒にここまで話すってことは相当酔ってんのか? 「へえ。あ、もしかして彼氏と喧嘩でもした?」 わざと茶化すように言ってやった。 「・・・・・・そんなもんいねえし。」 テーブルに腕を組んで寝そうな体勢からチラっと上目で見上げて言う。 あー・・・・・・これはヤバイーーー・・・・・・。

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