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12:引き戻される
「いあぁぁ……っ、ぁんッ、ぁあ゙ッ、でき、る……っ、する、するからぁ……っ」
「……いい子ですね」
ふ、と四ノ宮の雰囲気が柔らかくなる。
ぐぢゅ、と下着の中から粘着質な水音と一緒に腰から強烈な快楽がわきあがり、全身を包みこむ。
もう陰囊は今にも破裂しそうにパンパンに腫れ、四ノ宮の白い手に覆われた陰茎は、赤黒く肉々しい血管が浮き出るほど硬く勃起している。
亀頭の割れ目がぱくぱくと口をひらき、透明な粘液がとめどなく溢れる。
それが後ろにまでトロトロ伝っていくせいで後孔はずっと潤って、三本の指を出し挿れされるたび、グポグポと下品な音を響かせた。
「ぁ、アッ、あっ、ぁあッ、はあぁん……っ」
内壁を擦りあげる指に追い立てられ、俺は自分の乳首を両手でそれぞれつまんで、引っ張って。
その刺激が腰の奥の、四ノ宮から与えられる快感と繋がって、だらしなく足を広げながら、腰がビクンッと大きく戦慄いた。
「あっあッ、アっ、だめ、だめっ、イっ、イっちゃ……ッ」
「まだですよ。俺がいいって言うまで、我慢して……?」
ぎゅう、と自身の根元を強く握られ、なのに後孔はイイところを責め抜いてくる。
行き場を失った精液が逆流し、体内で出口を求めて暴れ狂うような感覚に、泣きながら身悶えた時──、
「──ああぁ゙ッ、ゆぅすけ……っ、きもち、それ、すき……ッ、もっと、してほし……──っ!」
「ッ……!!」
……うあ、たっちゃんの声だ。
うわずって掠れた、低いのに高い、いやらしい声。
もう絶対に“そういうこと”をしているときの、相手を求める、声。
……俺も、そんな声で鳴いてんのかな。
そんな、心の底から気持ちよさそうな──、相手のモノになるのを自ら望んで、触れ合うのが嬉しくて、大好きって言ってるみたいな、声に。
「──あ゙っ、ぁあん……ッゆぅすけ、ゆぅすけ……っ、ひゃぅん……ッ!」
「は、ぁ、や……やぁ……っ、ふ、んん……っ」
たっちゃんの声に紛れるように、喘ぐ。
……やめろ、やめろよ。ただでさえ限界なのに。
こんなこと、おかしいのに……、切羽詰まったたっちゃんの声があまりにはしたなくて、卑猥で。
胸をざわつかせる背徳感も、燃えるような羞恥心も、体内でわだかまって肥大した興奮が、快感が……俺にまで飛び火する。
イきたくて、イけなくて、くるしくて、気持ちよくて。
奥が、熱い。ちんこ、壊れる。だしたい、出したい。
ぎゅっと握られた性器は鬱血して、もじもじと太ももを擦り合わせると、四ノ宮の腕を内ももで挟んでしまって、動きが止まる。
「……集中して。俺の触ってるところ、今どんなふうになってるか、教えて?」
浅ましい自分が恥ずかしいのに、四ノ宮はそんな俺を宥めるように甘やかして、陥落させる。
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