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 牛丼を1人超スピードで食 べ終えた。 「ごちそうさま!みーちゃん!シャワー入ってくるから待ってて!」 「あっ、うん、いってらっしゃい…」 ほんの少し不思議そうにポカーンとした顔のみーちゃんだったけど、付き合ってる二人が夜同じ部屋、夕飯済んだ、シャワー行ってくる、って言ったらさすがに分かるだろ。察してくれるだろ。  待っててよ、みーちゃん。無事に童貞卒業させてあげるからね!慣れたもんだのシャワーヘッドを外して腸内洗浄。ついでに、初心者が急に高ぶってツッコミたくなるかもしれない危険に備えて十分に解しておく。   体格からして多分大きめサイズ、そんなの入れられて小さい頃から大好きなあの瞳で見つめられたらと思うと、もう体が熱くなってくる。シャワーのせいじゃなく内側からなんかクる感じ。  あぁ、どうしよう、興奮してきたから一回抜いてから行こうかな。  何着て出ていこう。潔くすっぽんぽん?素肌にガウン?そんなものは持ってない。タオルを腰に巻いて下だけ隠すのが無難?  今までどうしてたっけ?どうやって誘ってたっけ?え~~~と今までは、○時に○○ホテル待ち合わせですよー、はいはい、それに合わせてお尻の準備しておきますよー、少し遅れてきたセフレが臨戦態勢ですぐにのしかかってきたり、シャワー浴びてから素っ裸でベッドの俺にのし掛かってきたり、自分からアクション起こす必要なかったんだ!  致すの目的のセフレたちだったから!  わぉ、もうみーちゃん察してくれてるよな、鈍くて何にも理解してなかったら俺どうやって誘えばいいんだろ。うひゃぁぁぁ緊張してきたぁぁぁ。  1人脳内会議のようなものを終え、少し疲れてぐったりしたけど本番は今からだ。  さぁ、召し上がれという感じで潔くすっぽんぽんで出てやろうじゃないかと、タオルでしっかり水分とって、髪も乾かしてリビングに戻った。    戻った……。ら、なんとみーちゃんは食べ終わった状態でローテーブルに突っ伏して眠っていた…。なんでぇ?!俺シャワーそんなに遅かった?!時間を見たら8時半。多分20分くらいしかたってないよ?なんでだよぉぉ。しっかり用意したのにぃぃぃ。  論文提出すんのに寝不足だったんかな。  一応医師という同じ職業柄、俺も疲れてる時は疲れて寝落ちするなという結論に至り、もそもそとパジャマを着、寝こけてるみーちゃんの後ろに敷き布団を敷き、そのまま転がして布団をかけてあげた。  転がしても起きないんだから余程疲れてたんだろう。  熱を持ってしまった体を治めるのに少しの筋トレをし、みーちゃんの寝顔を見て、自分のベッドで寝た。  付き合ってるんだから、これから先エッチするチャンスはいくらでもあるって自分に言い聞かせて。  まさか狸寝入りだなんて思ってなかった。  

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