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翠先生はラブホに行きたい
先日、俺の勘違い、早とちりから、たくちゃんにラブホに連れ込まれるなんていう、素晴らしい出来事があった。一緒に住んでる俺達が普段行かない場所。
そして!自宅と違って、少し激しい事をして汚したとしても、自分達で後片付けする必要はなく、色々なアダルトグッズも誰とも顔を合わせずに届く!なんでこないだそれを思い付かなかったんだ~!というのが悔やまれて、たくちゃんを誘ったら、「もちろんいいよ」って。
俺の恋人マジ天使~、たくちゃん好きだ~。
そんなわけで、明日休みの俺達はお泊まりでラブホへ。
「あれっ?ここってこないだの場所じゃん。翠ここ気に入ったの?」
「気に入ったっていうか、ここしか知らないし、してみたい事あるっていうか。うん、こないだ来た時色々グッズ部屋に届けてくれるっての見かけたから…」
「えっ、翠ってそういう趣味なかったよね?俺何されちゃうの?」
「そんな!待って、勘違いしないで、俺たくちゃんに酷い事とか出来ないから、そういう事はしないけど、えぇっと、して欲しい格好があるだけで…」
「ふ~ん、そうだよね、翠って俺に優しいから酷い事するはずないよな。何でもいいよ、酷い事するはずないから乗ってあげるよ」
「たくちゃん優しい…」
「今更ぁ?昔も今も、俺は翠には優しいだろ?」
そんな甘々な会話も楽しいけれど、早く部屋を選んで部屋で二人きりの方が楽しいに決まってる。
「うん、そうだね。えっと、部屋はここでいい?」
「いいよ。部屋どこだろうとする事一緒だし」
うん、たくちゃんて、シチュエーションとかあんまり気にせずそうだよね。そんな感じだよね。なんていうか、潔い…。
そんなとこも好きだよたくちゃん。
前回同様、部屋を選んだらサッとエレベーターへ。翠は何を想像して興奮してきてるんだか、エレベーターに乗ったら腰の辺りに両腕巻き付けてきて、、、下半身もピッタリついてるんだけど、もうアレが主張してきてる。一緒に暮らすようになってるのに、こんなに俺で興奮してくれるって…スゴい事だよな。寝起きの不機嫌で髪ボサボサの俺とか、疲れて帰ってきてソファーに寄りかかって口半開きで寝落ちしてる俺とか、だらしない姿も沢山見てきてるはずなのにな。
さて、お目当ての4階はすぐ着いたものの、エレベーター出ても翠がピッタリくっついてて微妙に歩きづらい。
まさか廊下でバッタリ他のカップルに出くわすってのもなかなかないから密着してるのはいいけれど、発情期の大型犬引き摺って歩いてる気持ちになってしまった。これはこれでなかなか面白い。
さて、なんのへんてつもない扉をキーで開けて部屋に入ってから翠に聞く。
「何がしたいの?とりあえず言っとくけど、俺はいつものエッチでも満足してるからね?」
「俺だって満足してるよ。ただね、こないだここ来た時に見つけちゃったんだ」
「何を?」
「う~ん、ちょっと注文するから待っててね」
パネルで何か注文してるらしい翠の後ろ姿。大きな尻尾をぶんぶん振ってる姿に見えてしまった。
「たくちゃん!注文したよ」
「そう。じゃぁ、俺シャワーでも入っちゃうね」
「ダメ!たくちゃんの匂いじゃなくなっちゃうからシャワーはダメ!」
匂いね、気持ちは分からないでもない、俺も翠の匂い好きだよ。でもストレートに匂いとか言われると結構恥ずかしい。つか、洗浄くらいさせてほしい。
「すぐ届くって書いてあったし!」
「洗浄してくるだけだから!ボディソープ使わないから!」
分かったよぉ…って、大型犬翠は耳を垂れさせてしょんぼりしてるから、まじで洗浄だけでサッサと済まして出てきた。
「たくちゃん!ここ!この真空管みたいなところを、頼んだ物がシューーーっと向こうから届いたんだよ!」
「へぇ。ここね。そっか、これってその為のだったのか」
「ねっ、ねっ、すぐ届いたでしょ」
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