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同窓会5(※)

少しの隙間もない互いの体。 温かい...なんて、そんな穏やかな熱じゃなく。 溶かされそうな程の熱を欲している自分に笑いが溢れた。 「何...?」 急にクスクスと笑いだしたのを不思議に思ったのか、蒼牙が僅かに体を離して顔を覗き込んでくる。 「ん?いや、何でもない。ただ...」 「ただ?」 「早くお前を感じさせてくれ...」 伝えると共に口付けた。 柔らかく、熱い唇に直ぐに夢中になる。 「ハッ...ん、」 口を開けて深い口付けを仕掛けながら、押し付けた体に力を込めた。 ドサッ.... ダブルベッドが二人分の重さに揺れる。 抵抗するでもなく俺の腰を抱き締めたまま倒れこんだ蒼牙に微笑みかければ、後頭部をグッと引き寄せられた。 「そう...んんっ....」 チュッ...チュク、チュッ.... 名前を呼ぼうとした口を熱い唇で塞がれ、舌を絡めとられる。 息継ぎさえままならない濃厚なキスに、頭が痺れるようだ。 「....ああ、エロい顔...」 後頭部に回されていた手の力が緩まり、チュッ....と音を響かせながら離れれば、蒼牙が小さく呟いた。 「そんなの、お前もだろ....ッ!」 グルリと視界が反転する。 見下ろしていた筈の蒼牙に気付けば見下ろされていて。 「悪いけど、お喋りはここまで。」 「ンッ...」 蒼牙の綺麗な顔が首筋に埋まる。 濡れた熱い唇と舌がゆっくりと上下する。 思わず頭を反らせば、顎先にキスを落とされた。 乱れた服を大きな手が脱がせていく。 晒された胸元に蒼牙が顔を埋めていくのを、薄く目を開いて見つめた。 チュッ、チュッ...と周りから攻めるように鎖骨や鳩尾にキスを繰り返すと、最後に乳首に濡れた舌が触れた。 「ふ、ぁ...!」 廊下で散々弄られたそこは、少し触れただけでも甘い痺れを全身へと走らせる。 チュッ、チュク..... 繰り返される愛撫に下腹部に熱が溜まっていく。 もどかしくて腰が勝手に揺れてしまう。 「蒼牙...も、ソコばかりじゃなくて...」 胸元で揺れる頭に手を添え軽く髪を引っ張れば、少し顔を上げた蒼牙がフッと笑った。 「ん、分かってる。..腰上げて..」 「ンンッ...!」 そう言うと同時に尖りを強く吸われ、快感に僅かに浮いた腰からジーンズと下着を一気に引き摺り下ろされた。 自身が外気に触れる感覚に、体が震える。 「....ああ、もうこんなに硬くなってる」 「うるさ、い....あぁ...!」 嬉しそうな声が胸元から聞こえる。 キスと胸への愛撫だけで感じてしまっていたことを指摘され居たたまれない気持ちになるが、大きな手が優しくソコを包みゆっくりと擦られると文句も言えなくなる。 長い指が自身の先端をクルリと撫で、一気に広がる快感にまるで女のような喘ぎが漏れる。 「ん、あ、あぁ...」 優しく、輪郭をなぞるように大きな手がそこを刺激する。 クチ...クチャ、クチュ... 溢れてきた先走りを塗り広げていく、その水音が耳を犯す。 快楽を逃すように閉じていた瞼を開けば、どんどん硬さを増していく自身を蒼牙が見つめていて。 深く蒼い瞳がジッとそこを見ているその光景があまりにも恥ずかしい。 「う...フッ、あんまり見るな...」 羞恥に震える手で蒼牙の顔を挟み込み自分の方に向けさせた。 欲に濡れたその瞳と視線が絡み、愛しさに胸が苦しくなる。 ああ...やっぱり綺麗だ。 想いに突き動かされるように、ほどいた髪の隙間から見えた形の良い耳に口を寄せる。 そのまま柔らかいその耳朶にカリッ...と歯を立てれば、蒼牙の体がピクッと揺れた。 「っ、ほんと、煽るんだから...」 「う、あぁ!」 熱の籠った声が聞こえ、同時にキュッと自身を握られた。 僅かに走った痛みに思わず声を上げると、宥めるように顔中にキスを落とされる。 そうして耳にも口付けを落とし、舌が差し込まれる。 「悠...」 「ん.....!」 ピチャ... 濡れた音と感覚。 ゾクゾクと這い上がってくる擽ったさに首を竦めれば、耳朶を食まれた。 熱い吐息が耳に掛かる。 その僅かな振動さえ、体は快感として拾い上げ感じてしまう。 「.......................」 「は....?」 触れるか触れないかの距離で囁かれた言葉。 甘く痺れた頭では何を言われたのか一瞬理解できなくて、蒼牙の綺麗な顔を見つめ返した。 その瞳は熱に浮かされていながらもどこか意地悪で。 今、何て言った...? まさか... 握り込まれた自身がズキズキと疼く。 囁かれた言葉をゆっくりと理解し、心臓はバクバクと音をたてていく。 「......蒼牙....」 「....ね?お願い。」 穏やかな口調と優しい手つきでゆっくりと髪を撫でられる。 その大きな手は安心できるが... 俺の戸惑いを余所に、少し薄めの唇がニッコリと微笑む。 そうして蒼牙はもう一度同じセリフを口にした。 「...ここ、悠が自分で慰めてるところ見せて?」

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