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同窓会9

side 悠 蒼牙が着替える姿をベッドの中からボンヤリと眺める。 日曜も関係ない職種なのだから仕方ないが、一人で過ごす休日は味気ない。 それにしても...ダルい。 小さくため息を吐き昨夜のことを思い出す。 散々啼かされ意識を手放すほど攻められた。 繰り返し愛を囁かれ、体中にキスをされ、何度も揺さぶられた。 俺を攻め立てていくその様子には嫉妬や寂しさなんてものは感じられなくて。 自慰なんて見て何が楽しいのか分からないが、それでもあの行為で蒼牙の気持ちが満たされたのならそれで良い...そう思える。 「あ、」 「どうかしましたか?」 視界に入ったものに思わず声を上げてしまい、その小さな呟きに蒼牙が振り向く。 その首筋にはくっきりとした歯形と鬱血痕が付いていて。 あの時...色々我慢できなくて思わず噛みついてしまったことを思い出し一気に顔が熱くなった。 「ああ、これですか?」 その事に気付いたのだろう。 ニッコリと嬉しそうに笑いながら蒼牙は自分の首筋をトントンと指で叩いた。 「その、悪かった...痛くないか?」 「全然。もっと強く痕を残してくれても良いくらいです。だいたいこのくらいのキズ、俺なら夕方には綺麗に消えてしまいますよ。」 「そうか...良かった。」 クスクスと笑いながら近づくと、蒼牙はベッドに腰掛けた。 「俺よりも悠さんのが大丈夫ですか?昨夜は無理させましたから...」 心配そうに頬を撫でてくるのに「大丈夫だ。」と微笑んで見せる。 一瞬眩しそうに目を細めると、蒼牙は長い腕を伸ばしてぎゅっと抱き締めてきた。 「悠さん...ありがとう。」 耳元で小さく呟くその言葉に頭を撫でてやることで応える。 お礼の意味なんか確認しなくても分かる。 「...次は」 「はい?」 僅かに体を離し蒼牙が顔を覗いてくる。 その首筋にはかなり濃く残した『俺のもの』という証。 その鬱血痕に指を這わせながら続けた。 「次は、お前が残せ。」 「...!」 蒼牙の瞳が大きくなった。 言葉を詰めたその唇に口付ける。 「お前だけがつけられる『痕』を。俺に残せ。」 言葉の中に俺達にしか分からない想いを込める。 「......はい。」 瞳を見つめニッと笑えば照れたように蒼牙も笑った。 広い背中に腕を回し暖かい体温を感じる。 「大好きです...」 優しく抱き締め返してくる腕と呟かれる言葉に笑いが溢れたー。

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