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昂る2(※)

改装されたばかりのバスルームは何とか男二人で入るだけの広さを保っている。 天井が低いのは仕方ないか…。 シャワーを流し熱い湯が出るのを待つ間に、悠さんのベルトに手を伸ばした。 「…ッ…自分で脱ぐ。」 恥ずかしそうに俺の手を止めようとするのを、顔を覗き込んで遮る。 「ダメ。言ったでしょ、俺が全部するって。」 そう言ってフロントを寛げると、「じゃあお前も脱いでくれ…。」と弱々しい声が聞こえた。 「…今日はやけに恥ずかしがるね。どうしたの?」 脱がすことが初めてでもないのに、と不思議に思い聞くと「……から。」と小さく呟く。 「なに?もう一回言って?」 顔を赤くして泣きそうな悠さんの瞼に優しく口付けながら問う。 「…だから、お前が…仕事服のままだから、」 そう言われて初めて気付いた。 そうだ心配のあまり急いで帰ったから、着替えずに制服のままだった…。 じゃあもしかして… このいつもと違うシチュエーションに興奮しているのは、俺だけじゃないのかもしれない。 「…俺が制服のままだから緊張してるんだ?それとも興奮してる?」 少し意地悪く訊ねると、「…ッ…お前、性格悪い。」と聞き慣れたセリフを返された。 「…悠、俺の制服姿好きなんだ。」 嬉しくなって確認するが、顔を反らしたまま何も言わない。 …沈黙は肯定と同じなのにね。 「…大丈夫、この状況に興奮してるのは俺も同じだから。」 クスクス笑いながらそう言うと、悠さんの手を自分の中心に触れさせた。 恥ずかしがる悠さんの反応に煽られて、そこはすでに熱を持ち始めている。 「…ね?」 耳元に口付けながら囁くと小さく頷く。 その仕草が愛しくて、俺は性急に残りの悠さんの衣服を脱がしていったー。 温まった浴室に悠さんを押し込むと、俺は自分の服を脱いでいった。 上半身を脱ぎ、纏めていた髪をほどこうとすると、中から白い手が伸びてきた。 「…それは、俺にさせてくれ。」 悠さんの手が後頭部に回り、ゆっくりとゴムを引っ張る。 途端に広がった後ろ髪を撫で、悠さんは満足そうに微笑んだ。 「お前の髪がほどける瞬間...すごく好きだ。」 首に回された腕。 嬉しそうな、それでいて誘っているかのような声。 「…煽りすぎだよ」 俺の中で、何かが切れる音がしたー。

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