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side 悠 暖かい温もりの中、目が覚めた。 見慣れない天井に頭が直ぐに追いつかない。 隣には蒼牙の綺麗な寝顔があって、覚醒していく頭が昨夜の出来事を思い出していった。 …やらかした。 酒が入ってもないのに、あまりにも乱れ求めた自分。 抱き締めるようして眠る存在に安心もするが、散々啼かされもした。 激しく求め合いそのまま気を失った事実に、どうしようもない羞恥心が襲う。 そっと身体を起こす。 昨夜身体を重ねたベッドとは違う向かい側のベッドにいることに気がつき、さらに顔が赤くなった。 …運ばれたことにも気付かなかった。 身体もベタつかないとこをみると、眠っている間に拭いてくれたのだろう。 蒼牙の寝顔を見つめその頬を撫でる。 こんなに綺麗で優しい男が自分を選んでくれている。 それが素直に嬉しいと思う。 『愛してる』なんてセリフをセックス中に囁いたのは初めてだった。 俺は蒼牙の唇に触れるだけのキスを送りベッドから降りた。 シャワーを浴びにバスルームへ向かい、鏡を見て言葉を失った。 首筋に付いた濃い吸血痕。 やけに身体がダルいと思ったら…それでか。 首筋を撫でながら顔が弛んでいることに気付く。この所有印は蒼牙が俺に執着している証なのだから。 …流石にこれは付けすぎだけどな。 全身に散らばったキスマークに苦笑しながら、シャワーを浴びた。 浴室から出ると、ベッドに腰掛け目頭を押さえながら項垂れた蒼牙が目に入った。 …眠いのならまだ寝てたらいいのに。 相変わらず朝に弱い蒼牙が可愛く見える。 「おはよう。」 クスクス笑いながら声を掛けると「…はよー。」と生返事が返ってきた。 「ほら、目覚ませ。」 グラスに水を入れ渡すと、一気にそれを飲み干し俺を見上げてきた。 「ありがと、すっきりした。」 ニッコリと笑う顔にドキッとするのは仕方ないと思う。 目のやり場に困るから早く服を着てくれ。 そう思いながら上半身裸の蒼牙にシャツを渡すと、その手を掴まれ引っ張られた。 「うわっ!…ン、」 チュッ… 力強い腕に抱き込まれ軽くキスをされる。 「…おはよう。」 唇を離しそう囁く蒼牙に笑いが溢れた。 「さっきも言ったよ。」 腕から抜け出しながらそう答えると、「そうだっけ?」と首を傾げている。 その姿に笑いを堪え、「ほら、朝食行くぞ。」と蒼牙を急かしたー。

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