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5月19日 朝2

片付けまで蒼牙に頼んで準備を済ませ、予定通り出発できた。 無事新幹線に乗り込み一息吐く。 「ゴメンな、朝からお前に全部任せて。」 隣に座った蒼牙にそう謝ると、「全然。俺が楽しみで目が覚めちゃったんですよ。」と笑った。 「それに、朝から悠さんの寝顔を拝めて得した気分です。」 「…ッ!」 「たまには早起きも良いですね。」 ニッコリと微笑みながら言われ、顔が赤くなるのが分かる。 照れ隠しに「…楽しみで目が覚めるとか、子供みたいだな。」と呟き窓の外を見つめた。 「…悠さん。」 「ん?…ッ…!」 チュッ、 名前を呼ばれ蒼牙の方を向くと、間近に迫っていた蒼牙に口付けられる。 「な、ここ外…ンッ…」 文句を言おうとしても、また唇を塞がれ言葉にできない。 チュッ、チュッと軽いキスを繰り返され、離れ際に唇を舐められた。 「…子供はこんなことしませんよ?」 唇を離し、からかうように言われて余計に顔が熱くなった。 満足そうにシートに身を沈める蒼牙を軽く睨む。 周りを確認すると、隣は空席で前の席には女性客が乗っていた。 …良かった、見られていない。 人目がないからって恥ずかしいものは恥ずかしいんだよ。 文句を言ってやろうと口を開きかけると蒼牙が微笑みながら呟いた。 「あー…幸せ。朝から晩まで悠さんとイチャラブできる。」 手を繋いで指を絡めてくると、そのまま口元に運びチュッと口付けられた。 …クソ、そんな風に言われたら文句も言えなくなるじゃないか。 仕方ない…誕生日だし、許してやるよ。 絡めた指にキュッと力を込め、俺は窓の外を眺めたー。

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