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5月19日 夕3(※)

side 悠 「フッ…ンッ…!」 唇を噛んで声を殺すが、それでも洩れてしまう。 蒼牙の大きな手が器用にボタンを外し前を寛げると、躊躇いなく下着の中に侵入してきた。 直接握り込まれ腰が逃げるように浮いてしまう。 ゆるゆると撫でられ少しずつ形を変えていくそこに、言い様のない羞恥心を覚えた。 こんなに明るく綺麗な部屋でとても淫らなことをしている。 蒼牙が欲しいと言うから…と自分に言い訳をしつつ、本当は俺が蒼牙に触れて欲しいと思っている。 昼食後に濃厚で長い口付けを交わしてから、身体が蒼牙を感じたいと欲している。 「ンア…ッ…アンッ…!」 グリグリと指先で先端を刺激され、高い喘ぎ声が出てしまう。 グチュッ…と音が響く。溢れる熱を全体に塗り込めるように広げられ、手の動きがどんどん滑らかになっていった。 いつの間にか下着から取り出されたそれは硬く反り返り欲を放ちたくて震えている。 「…ハァ…悠さん、可愛い…。」 見たくなくて顔を反らしていると、耳元にキスをしながら囁く蒼牙の低く甘い声。 その声で名前を呼ばれると…ゾクゾクする。 胸の尖りをキュッと摘ままれ、身体がビクッと反応した。 …嫌だ。このまま俺だけがイクなんて…。 「ンア…ッ…蒼牙、」 男らしい綺麗な顔を両手で挟み震える声で名前を呼んだ。 「…一緒がいい…ン、」 そう言って俺から蒼牙に口付けると、すぐに深いキスを返してくれる。 …チュッ、ピチャ、 「…じゃあ、俺のも触ってくれますか?」 ニッコリと凄く嬉しそうな声で囁かれ、顔が熱くなった。 ゆっくりと蒼牙のズボンに手を伸ばし、そこに触れてみた。 ズボン越しでも分かる程にそこは硬く熱をもっている。 …嬉しい。 蒼牙が俺に欲情してくれている。 それが嬉しくて「反応してる…。」と呟いた。 「当たり前でしょ。こんなに可愛くて愛しい人が腕の中にいるんですから…。」 苦笑しながら啄むようにキスをされ、俺も笑った。 …俺も蒼牙を気持ち良くさせたい。 気持ちに押されて蒼牙のフロントを寛げる。 中から蒼牙自身を取り出しゆっくりと両手で包み込むと、「…ン、」と色っぽい声が聞こえた。 その声に胸が締め付けられると同時に、愛しさが込み上げてくる。 「…お前も、可愛いよ」 蒼牙に口付けながら、俺は手の中の熱い塊に手を這わしていったー。

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