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決意
side 蒼牙
レストルームで悠さんとキスを交わし、身体が疼いた。
正直言うと、あのまま事に及んでしまいたかった。
『…もう戻らないと。』
触れ合わせた唇でそう言いながら肩と胸を軽く押され我に返った。
キスに夢中で、仕事中だという事を忘れていた。
全く…童貞じゃあるまいし…
でも悠さんが相手だと余裕が無くなるのが常で。
触れたい
抱き締めたい
奪いたい
…奥深くまで入りたい。
そんな欲求に襲われる。
そして、それと同じくらいに求めてしまう…貴方の血。
『待ってるから…来いよ。』
あれは、そういう意味だと捉えて良いのだと思う。
だけど貴方を抱いてしまったら…俺は手離せなくなる。
もしかしたら俺の正体を知ったとき、貴方は離れたいと思うかもしれない。
その時の逃げ道は残しておいてあげたいから。
だから貴方と一つになる前に…俺は秘密を話そう。
そして…願わくば受け入れて欲しい。
貴方だけは失いたくないから。
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