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引っ越し祝いの副産物3(※)

やっばい···これ、想像以上だ···。 目の前に立つ悠さんを見上げ、喉を鳴らした。 恥ずかしそうに···というよりも、困ったように胸元のボタンを留めていく姿にくぎ付けになる。 「···信じらんね··入った··」 そう言って自分の腰の辺りをポンポンッと叩くと「···これで満足か?」と俺を見た。 その顔は赤く、恥じらっていて。 女性用の衣装とはいえフリーサイズでやや大きく作ってあるらしく、悠さんが着てもサイズにそれほどの違和感はない。 むしろ背が高いぶんミニ丈となったスカートからは、長い足がすらりと伸びていて俺の目を楽しませてくれる。 細いウエストが衣装の切り返しにより強調され、思わずその括れに手を伸ばした。 「···何とか言えよ。」 悠さんの困惑した声と、伸ばした手を掴まれたことでハッとする。 「····ヤバイです。」 すぐ前に立つ悠さんを見上げ自分の節操のなさにクスッと笑いが溢れた。  女顔ではないが綺麗な顔立ちとバランスのとれた身体···想像以上に似合っていてどきどきしてしまう。 ぶっちゃけ、この衣装に着替えている悠さんを見ているときから、どうやって脱がすか··そんなことばかりを考えている。 ···本当にヤバイ。 想像以上の色っぽさと、恥じらった様子。 コスプレという非現実的な格好にここまで自分がノックアウトされるとは思ってもいなかった···。 細い腰を引き寄せ顔を覗き込む。 俺が呟いた言葉をどう受け取ったのか、悠さんは眉をしかめてそっぽを向いてしまっていた。 「··だから着たくなかったんだよ。こんなの、俺が着たらただの変態だろ。」 酔っているからか、その仕草がいつもより子どもっぽい。 僅かに抵抗して離れようとする身体を強く抱き寄せると、俺はソファに悠さんを座らせた。 「俺が笑ったのは悠さんのことじゃないですよ?自分のことです。」 そう言って手を掴むと、ナース姿に興奮して熱くなっている自身に導いた。 「····ッ!」 「ね?····貴方のその姿を見ただけで、こんなです。」 アルコールとキスで気持ちが高まっているのだろう、悠さんが艶然と微笑みながらゆるりと撫でてくる。 いつもの恥じらいつつ触れてくる動きとは違い、明らかに俺を挑発しているその手の動きに「ンッ、」と声を洩らすと、悠さんは嬉しそうに笑った。 強弱をつけた愛撫に大きくため息を吐くと、俺は悠さんの手を引き離した。 「蒼牙··?」 「悠さん、いいことしませんか?」 「いいこと?」 にっこりと笑って見せると眉を寄せ見つめてきた。 このまま抱くのも良いけど···せっかくだしね。 目尻にチュッとキスをひとつ落とす。 そうして俺はソファから下りると、紙袋から医者の白衣を取り出した。 「悠さんだけじゃフェアじゃないでしょ?だから俺も着ます。」 「え···」 戸惑う悠さんを横目にバサッと白衣を広げ袖を通した。 少し袖が短いが、まぁ大丈夫。 紙袋には眼鏡も入っていて、それも一緒に装着していった。 「医者の格好なんて初めてですけど···どうですか?」 前髪を掻き上げながら尋ねると、顔を真っ赤にして俺を見つめていた。 その表情は聞くまでもなくて、俺同様に悠さんもいつもと違うこのシチュエーションに興奮しているのだと感じた。 「『篠崎さん』」 「え、···は?」 せっかくだからなりきってやろうと、医者が呼ぶように悠さんを名字で呼んでみる。 「顔が赤いね、調子が悪い?」 膝をつきその色付いた頬を撫でた。 ついでに耳もするりと軽く指でなぞると、擽ったそうに首を竦める。 その様子にクスッと笑いながら、言葉を続けていった。 「『僕』が見てあげるから、ほら··口を開けて?」 形の良い唇に指で触れ顎を軽く下に押すと、素直に口を開いてくれる。 無防備に開かれたその口の端にキスを送る。 今すぐに深く口付けたいのをぐっと我慢しながら「いいこだね···」と囁くと、白衣の襟首を掴んできた。 「···ん、喉は腫れてないみたいだね。」 「···蒼牙··」 口の中を覗けば名前を呼ばれる。 恥ずかしそうな表情だけど瞳は確かに熱を孕んでいて、俺の理性を崩しにかかる。 「ダメだよ、篠崎さん。僕のことは『先生』でしょ···」 「·······先、生···」 瞼、額、頬···顔中にキスを落としながら囁けば、躊躇いながらもそう繰り返してくる。 「ん、先生···早く···」 完全にエロスイッチの入った悠さんが襟首を掴んだまま口付けてきた。 舌を絡ませ擦り合わせる。 クチュクチュという水音と互いの息遣いがリビングに響き、身体がもっと···と悠さんを求めた。 本当···あり得ないでしょ、これ。 長い口付けを止め、ハァ···と熱い息を吐く悠さんをじっと見つめた。 執拗に舐め、吸い上げた唇は赤く濡れ、見つめ返してくる瞳はトロンと溶けている。 壮絶な色気を放つその顔がゆっくりと微笑み、また唇に甘い吐息が重なった。 「先生···もっと、俺のこと見ろよ··」 「····ッ!」 いつの間にか首に回されていた手が、後ろで束ねていた髪をほどく。 そうして唇を触れ合わせたまま呟く悠さんに、俺の理性は完璧に崩されたー。 「あぁ···ここは腫れてるね···」 「ッ!ハ···」 目の前に広げた悠さんの胸元に舌を這わし、色付いた尖りに息を吹きかけた。 ナース服のボタンを外し、差し込んだ手でさんざん弄り回したそこは、赤く腫れて主張している。 ソファの背もたれに身体を預け俺の頭を撫でていた悠さんが小さく息を飲むのが分かった。 僅かに震えている身体を優しく撫でながら、見せつけるように舌を伸ばしていく。 「ンアッ!···あ、」 手が頭を押さえつけてくる。 舌全体で舐め上げ、尖らせた舌先でクリクリと捏ねると、「あ、ア··ンッ」と甘い声が頭上から聞こえてくる。 たまらなく甘いその声がもっと聞きたくて、反対の乳首も指で挟み込み、摘まんだり引っ掻いたりして刺激を送っていった。 チュッ、チュク···チュルッ··· 「ンア、ハッ··あ、アンッ」 何度も舐めては吸い、それぞれの尖りを交互に口と指で愛撫していく。 空いている手を下半身に持っていくと、そこはナース服を持ち上げ張り詰めていた。 「チュッ···ん、こっちはもっと腫れてる···今··治してあげるから··」 「え、あ、···やぁっ!」 恥じらい抵抗するのを無視してスカートを捲り上げると、俺は下着の上からそこに吸い付いた。 硬く··熱くなったそこがビクッ震える。 チュッ、チュッと吸い付き、隠れた先端部分を指でグリッと刺激していった。 「ンッ、あ、やっ··」 布越しの刺激がもどかしいのか腰が揺らめく。 何度も舐めては口で食み、愛撫を施していく。 もっと可愛がりたくて、悠さんの片足をソファに掛けさせ大きく開かせると「やだっ、蒼牙···!」と頭を強く押された。 足を閉じようとするのを手で押さえつけると、俺は柔らかい内腿に軽く歯を立てた。 「ンアッ!」 「我慢して、ちゃんと足を開いて。···それから『先生』」 少しだけ顔を上げそう呟くと、泣きそうな顔をした悠さんが睨んでくる。 その様子に嗜虐心が湧き「じゃないと、治してあげないよ?」とニッと笑い、顔も手も離して見せた。 「···お前、性格悪い··!」 そう悪態を吐き顔を逸らした悠さんは、それでも躊躇いがちに足を開いていく。 「先生に対してひどいね。···でも、可愛いから許してあげる···。」 「あ、アァ···ッ、」 下着の中で硬く張り詰めたそこに手を伸ばし、ゆるゆると撫でる。 そうして下着に手を掛けると、ゆっくりとずらし足から抜いていった。 足元に落とした下着がパサッと音をたてる。 大人しく目を瞑っていた悠さんが、その音でゆっくりと瞳を開き俺を見つめてきた。 「ハッ··すご···、卑猥で最高···」 現れた悠さん自身に生唾を飲んだ。 ナース服を乱しスカートを捲り上げ、足を大きく開いた悠さん。 そのあまりにも淫らな姿に、凶暴なまでの欲が沸き上がってくる。 「も、変なこと言わなくて良いから···早く··せんせ、あぁッ!」 悠さんの言葉を最後まで聞くことなく、俺はそこを口腔内にくわえ込み強く吸い上げていったー。

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