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出張6(※)

「チュ···ん、蒼牙···」 横になった蒼牙の身体をゆっくりと撫で、引き締まった腹筋や胸板にキスを落とす。 チュッ、チュッと吸い付き、胸にある尖りにも音をたてると「ンッ、」と小さな声が頭上から聞こえてきた。 その声が嬉しくて、そこに舌を絡めチロチロと舐めた。 いつも蒼牙が俺にするように、反対側にも手を伸ばし指先で触れてみる。 まだ柔らかかった乳首が、刺激を送っていくうちに少しずつ固くなる。 舌先に感じるコリッとした感触が愛しくて、強くそこに吸い付いた。 「ンッ、何で今日はそんなに積極的なの···大歓迎だけど。」 頭を撫でていた手が頬に回りソッと顎を持ち上げる。 顔をあげて蒼牙を見れば欲に濡れた瞳がジッと見つめていて、それだけで達せそうなほど色っぽい。 腰にズクンと重い快感が走り、思わず「ん、」と声が出てしまった。 「···もしかして、悠も感じてる?」 それに気づいた蒼牙が嬉しそうに聞いてくるのを「うるさい··」と突っぱね、また胸元に吸い付いた。 クスクスと笑う声が聞こえ、その笑い声から逃げるように少しずつ身体を下にずらしていった。 たどり着いた蒼牙自身はもう大きく形を変えていて、下着の中で主張している。 ドキドキしながらソッと触れれば蒼牙の腰が僅かに動いた。 その反応に気をよくしてそこに顔を近づけチュッとキスを落とすと、ゆっくりと下着の上から撫で上げる。 ···変だ。 今日の俺、本当におかしい。 蒼牙が可愛くて愛しくて。 この熱い塊が欲しくて仕方ない。 いつもなら躊躇ってしまうこの行為が、今は全然恥ずかしくない。 「蒼牙も気持ちよくなって···」 「ンッ、ハァ··悠···」 熱に浮かされたように囁き下着からそれを取り出すと、俺は躊躇うことなく口に含んだ。 すでに先端は濡れていて蒼牙自身の味を感じながら、尖らせた舌でグリグリと刺激を与える。 口に入りきらないところは手で擦り、唾液を絡ませて愛撫をしていった。 「ンッ、フッ····」 「ハッ、すご····ッ!」 ジュプッ、チュッチュッ··ジュル···· 卑猥な音が明るい部屋に響き、時折洩れる俺の声と感じている蒼牙の息遣いが重なる。 一度顔を上げ、完全に反り返ったそこを眺める。 これがいつも俺の中に入ってくるのかと思うと下半身が甘く痺れた。 ···同じ男のものなのに、どうしてこんなに綺麗に見えるのだろう。 快楽でバカになった頭でそんなことを考えながらゆっくりと舐め上げ、吸い付き、先端を指先で刺激する。 何度か繰り返していると「····ねぇ、悠」と名前を呼ばれ、頭を撫でられた。 視線を向け『なんだ?』と無言で問えば、「スゴく色っぽい···」と艶めかしく笑う。 「···こっちにおしり向けて?」 上体を少し起こした蒼牙が俺の剥き出しの肩を撫で下ろし、また撫で上げる。 たったそれだけの刺激が俺の全身に広がっていく。 「····ンッ、」 蒼牙がしようとしていることを察知し、顔が赤くなっていく。 だって···そんな行為したことがない。 「嫌ならいいよ。でも、俺も悠を気持ちよくさせたい···一緒に気持ちよくなりたい。」 甘い、甘い声。 肩を撫でる手が優しく登り耳を擽る。 嫌な訳じゃない。 ただ、さすがに恥ずかしいだけだ。 けど····· 俺は興奮で汗ばんだ身体を起こし深呼吸を一つ吐くと、ノロノロと身体を移動させて蒼牙の身体を跨いでいった。 「ん、いいこ····」 「あ、ンッ!」 蒼牙の顔に恥ずかしいところを突きだし羞恥に震えていると、嬉しそうな声とともにチュッと尻にキスを落とされた。 そのまま伸ばされた舌が俺の後孔に触れ、周囲をくるくると舐めてきた。 「や、やめ···ンッ!」 「チュ···ほら、悠もちゃんと俺を気持ちよくして···?」 軽く腰を揺すりそう言うと、蒼牙は俺自身を口に含んだ。 「うぁっ、ンッ···フッ、」 途端に広がる快感に眉を寄せながら、蒼牙のそれに口を寄せる。 ピチャ···クチュ、チュッ··チュル·· 互いの口から響く水音がイヤらしくて、羞恥とともに興奮が高まる。 余裕なんか全くなくて、しがみつくように蒼牙自身を握りしめ吸い付いていった。 「ンッ、やだって、そこ、舐めるなッ」 蒼牙がまた後孔に舌を這わす。 身体を捩り後ろを見ると「じっとして。」と内腿に軽く噛みつかれた。 「ッ!そ、が···あっ、」 チュプ、クチュ、チュ··· たっぷりと濡れた舌で解され、長い指が差し込まれる。 中を探るようにグルリと回し、下腹部の裏側辺りをグッと押された。 「あ、ンアッ!」 身体中を走るようなビリビリとした強い快楽が一気に襲ってくる。 繰り返しそこを押され、自身からは先走りが溢れていった。 「ここ、悠が一番弱いとこ···ほら、もうこんなにしてる···」 グチグチと音を響かせ抜き差しを繰り返し、震える自身は優しく揉みしだかれた。 「ンッ、ンァ、あっ···」 もう蒼牙自身を愛撫することもできなくて、与えられる快感に身体を震わせた。 「クスッ、悠··もう終わり?」 愉しそうに言われ、後ろを振り返り睨み付ける。 「ふ、ざけんな···」 一人余裕そうに笑う様子が悔しくて、震える手で蒼牙自身を支えた。 チュッと必死に吸い付き、大きく扱いていくと、蒼牙の腰が揺らめくのが分かった。 「ッ、···頑張るね。じゃあ、俺も··」 「や、お前は頑張る、な、ンアッ!」 グチャ、グチュ··チュプ、グチ·· 粘着質な水音が響き、後孔に感じる圧迫感が大きくなった。 抜き差しする指の数が増やされ、その動きもだんだんスムーズになっていく。 ダメだ···このままじゃ、また俺だけがイかされる。 そんなのは嫌だ。 俺は蒼牙と二人で気持ちよくなりたい。 そんな想いに突き動かされ腕をついて身体を起こした。 自然と蒼牙の胸の上に馬乗りになるような体勢になり、差し込まれたままの指を締め付けてしまう。 「ッ、ンッ···もう、欲しい」 「······ッ!」 後ろ手に蒼牙の手首を掴み見下ろしながら囁く。 「俺だけは···やだ。お前と一緒が、お前も気持ちいいのが···いい··」 「··············」 ゆっくりと腰を上げ、蒼牙の指を引き抜いた。 「んぁッ!」 指が抜ける瞬間に洩れてしまった喘ぎを恥ずかしく感じながら身体の向きを変える。 黙ってしまった蒼牙の顔を見ると、そこには余裕のなくなった飢えた狼がいて。 「蒼牙···」 ゆっくりと覆い被さり、唇を重ねた。 開いた唇の間からすぐさま熱い舌が滑り込み、荒々しく口腔内を動き回る。 チュッチュル、クチュ、チュッ··· 「ハッ、悠····悠··」 「ンッ、フッ··ンン、そ、が···」 夢中でキスに応え、俺からも舌を絡める。 離れては重なる唇と巧みに絡まる舌に翻弄され、後孔に熱い塊が押し付けられていることに気付いていなかった。 「ンッ、ごめん。優しくできないかも···ッ!」 「え···ンッ、ンアぁッ!」 蒼牙のその言葉の意味を理解するよりも早く、後ろに熱くて大きな蒼牙自身が打ち込まれたー。

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