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熱帯夜2(※激甘閲覧注意)
side 蒼牙
「やっ、アッ···はっ」
熱くて甘い吐息が頭上から降りかかる。
玄関の扉に押し付けた悠さんの身体からは目眩がするほど魅惑的な香りが漂ってきて、理性が焼き切れそうだ。
身体を屈めて吸い付いた胸元にチュッと音をたてて紅い痕を残す。
少し強めに吸うだけで散らばっていく花弁のような跡に、知らずと笑みが溢れた。
キスマークを付けながらたどり着いた尖りを舌先で刺激すると「ンアッ、」と息を詰め、頭にそっと手が添えられる。
···可愛い。
その上擦った喘ぎがもっと聴きたくて、クリクリと執拗に愛撫していく。
「はっ、ンッ、そう、が··ッ!」
名前を呼ばれ視線だけを寄越すと、頭を撫でていた手が抱き締めるように回された。
押し付けられる胸の尖りに舌を絡め、強く吸い付く。
「あぁッ!」
途端に高くなる喘ぎとビクッと震える身体を逃すまいと、強く扉に押し付ける。
そうして紅くピンッと主張するそこから口を離すと、反対側にも吸い付いていった。
舌先に感じるコリッとした感触が堪らない。
唇で挟み込み舌先で弄っていると、髪の毛をクイッと引っ張られた。
「も、そこばかり、やめ···ンッ!」
「チュ···うん、気持ちいい?」
「や、ばかや、ろ···アッ、」
身を捩りながら抵抗してくるその姿が、俺をさらに煽っていることに気がついていないのだろう。
緩く撫でていた動きを強め、悠さん自身をグッと握り込んだ。
そこはもう硬く主張していて、その熱を直に感じたくてスラックスの前を寛げていく。
カチャ···と鳴るベルトの音に「はぁ···ッ」と熱い吐息が重なり、我慢できずにまたその唇を奪った。
悠さんの口腔内は熱く、絡めた舌先は俺の動きに応えようと蠢く。
「ンッ、フッ···そ、が····」
互いの口からクチュクチュと卑猥な音が響き、角度を変えては深く舌を差し込んでいった。
····チュ···
やっと解放した頃には悠さんの息は上がっていて、身体を支えるようにして首に回された手は力なく俺の腕を辿っていった。
悠さんの口の端から溢れたどちらのものか分からない唾液を舐め上げ、額を合わせ囁く。
「どうしよう···悠が好きすぎて怖くなる···」
「ん···、そうか··アッ、」
嬉しそうに笑う悠さんに微笑んで見せ、もう一度吐息を重ねた。
身体の底から沸き上がる愛しい気持ち···そして全てを奪いたくなる欲望。
それらに突き動かされ、唇を触れ合わせながら下着に手を差し込み直接悠さん自身に触れた。
熱いそこを上下に扱けば、キスから逃げるように顔を背けて甘い喘ぎを溢していく。
チュッ···チュク、
晒された白い首筋に舌を這わせ、先走りでどんどん濡れていくそこを掌全体で擦り上げていった。
「ンッ、アッ···やだ、俺だけなんて···」
「····ッ、」
吐息と共に抗議してくる悠さんの顔を覗き込むと、涙混じりの瞳が俺を見つめていて。
壮絶な色気を放つその表情に俺自身に更に熱が集まっていくのが分かる。
「あ···俺も、触りたい···」
そう言って震える手が俺のジーンズのボタンにかけられた。
「ん、一緒がいい···?」
瞼にキスを落とせば、コクコクと頷く姿が愛しい。
そうして力の入らない指先でボタンを外そうとしてくれる。
「悠···」
思うように外せないのか、懸命に動く悠さんの手をそっと掴み離させると俺は自分で前を寛げた。
悠さんの恥態に煽られっぱなしで、俺のそこはもう硬く形を変えていて。
窮屈に感じていたジーンズと下着から取りだし「フゥ···」とため息を吐いた。
「···硬い」
「ッ!ン、誰のせいだと思ってるの?」
不意に握られ息が詰まる。
余裕なんて全くないくせにニッと笑って見せ、ユルリと腰を動かした。
「アッ!」
悠さんの手の中で育っていく自身を感じながら、愛撫を再開する。
グチュグチュ··クチ、グチャ··
「あ、アッ··ハァッ··」
「悠···気持ちいい··」
互いの手の中から溢れる淫らな音と、耳元で聞こえる甘い喘ぎ。
直接感じる悠さんからの愛撫に今にも弾けそうだ。
「ん、一緒がいいんだろ?」
「あぁっ··!」
俺は悠さん自身に俺のものを押し付けると、一緒に握り込んだ。
同時に扱きながら耳朶を食むと、肩に手を回ししがみついてくる。
空いていた手で乳首をカリカリと引っ掻き、耳孔を舌で犯していった。
「あ、あ、ダメだ··もう、」
震える声と身体が限界を伝えてくる。
グチュグチュ、グチャ、グチュグチュ···
乳首を弄っていた手も下に持っていき、両手で二人のものを刺激していく。
溢れる先走りを塗り込み、ヌルヌルとぬるつくそれを擦り合わせる。
重ね合わせた悠さんの先端を指先でグリッと擦れば「あ、あぁぁッ!」と一際高い喘ぎが溢れた。
同時に手の中に感じる熱い迸り。
解放された欲に視線を向けた。
「···気持ちよかった?」
「ッッ!」
わざとそう囁きながら、掌に付いた悠さんの欲を舐める。
独特の味···だけど悠さんのものだと思うと甘く感じるから不思議だ。
真っ赤に染めた顔と濡れた瞳が俺を見つめてくる。
「お前、も、イケよ···」
ハァハァと荒い息を整えながら悠さんがゴソッと動き、俺の胸に両手を当てた。
軽く押されて1歩下がると「俺がする···」と小さく呟く声が聞こえた。
「····悠···ッ!」
扉から身体を起こしたかと思えばゆっくりとその場にしゃがむ。
そうして硬く反り返った俺自身に手を添えると、躊躇いなくその熱い口腔内に迎え入れてくれた。
「う、アッ!」
「ん、チュ···イケよ、蒼牙···」
囁いてはまた口に含み舌を絡める。
根元部分は手で扱き、先端をチロチロと舐められれば「ハァ···ンッ!」と思わず声が出てしまう。
眼下に広がる淫らな光景と、感じる悠さんの舌技に射精感が一気に高まっていく。
···もっと感じたい。
そんな思いとは裏腹に、強く吸い上げられて俺にも限界がきていた。
「悠··も、離して··ッ、イキそうだから··」
揺れ動く頭をソッと撫でると、視線だけを寄越してくる。
『このままイケよ』
その瞳は雄弁にそう語っていて、より一層強く刺激を送られた。
チュ、ヂュル···ヂュプヂュプツ··!
「ッ、クッ!!」
咄嗟に口を押さえて、漏れそうになった声を抑え込む。
背筋を快感の波が襲い、熱い欲望が一気に走り抜けた。
「ん、フッ··ん、ん」
俺のものをくわえたまま喉を鳴らす悠さんの表情があまりにも淫らで。
身体から力が抜けその場にずるずると座り込んだ。
「ん、蒼牙も気持ち良かったか?··ッ!」
口の端を拭いながら聞いてくる悠さんの身体を強く抱き締めた。
「当然···可愛すぎだろ··」
抱き締めたまま囁けば「良かった··」と嬉しそうに笑ったのが伝わってくる。
背中に回された手の温かさに自然と瞳を閉じた。
愛しい···そんな言葉じゃ言い尽くせない想いが溢れてくる。
「こんなとこでゴメン···ベッド行こうか。」
まだ身体は悠さんを欲しがっていて。
擽るように背中から尻へと撫でると、悠さんの肩がビクッと震える。
「·······」
無言のまま頷くその様子にフッと笑うと悠さんの身体を抱き上げたー。
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