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不自由さを理由に6(※)

side 悠 あいつ、左手使えないのにどうやって体を洗う気だ? そんな思いで足を運んだ浴室からはシャワーの音がしていて。ザーザーと音がする浴室に入ると驚いたような表情で遠慮するのが妙に可笑しかった。 いつも甘えてくるくせに、こんなことは遠慮するから可愛い。そんなことを考えながら視線を向けて、俺は泡立てたタオルを片手に固まった。 広い背中。 日に焼けていない白い肌に湯が流れ、浮き出た肩甲骨はなだらかに曲線を描いている。 引き締まった二の腕と無駄な肉のない腰。 初めて見る訳でもないのに、湯気が立ち込めた浴室内で見る蒼牙の背中は妙に色っぽくて。 ゾクッとしたものが身体の中を走った。 「···········」 ドキドキと鳴る心臓の音を煩く感じながら、無言のまま洗っていった。 ふと視線をやると額の傷が濡れた髪の隙間から見えた。そこはもうほとんど治っていて、『人より治癒力が強い』と言っていた蓮華さんの言葉が本当であったことが嬉しかった。 思えばあの時自分の中で何かが弾けた。 戸惑う蒼牙を無視してキスを仕掛け、自分の中にあった欲望をぶつけていったー。 「あ、もう··蒼牙··やめっ、ん、」 チャプ···パシャ··バシャン····· 身を捩る度に跳ねる水音と、自分の喘ぎ声が狭い浴室の中に響く。 ただでさえ声が響くことが恥ずかしいのに、いつもと違う状況が余計に羞恥心を煽った。 「でもすごく感じてる。···ね、気持ちいい?」 「ん··ん····!」 掠れた声と吐息が耳を擽り、逃げることも出来ず何度も頷いた。 背後から抱き締められガッチリと拘束された状態。 痛めているくせに器用に左手は蠢き、身体を押さえつけながらも長い指が胸の尖りをキュッと摘まむ。 そうしてユルユルと自身を扱かれ何度も耳を甘噛みされれば···限界なんてすぐで。 「···ほんと、すごく可愛い···好きだよ··悠」 「ンウ···あ、そう、が···ッ、」 チュッ···と耳に口付けながら囁かれ、ゾクゾクと甘い痺れが背筋を走る。 濡れた服で身体が冷えてしまったのか、長い口付けの後に出たのは大きなくしゃみで。 『一緒に入ろうか』と笑った蒼牙に服を脱がされ浴槽に浸かった。 けして狭くはないが広いわけでもない浴槽に男が二人。しかも背後から抱き締められて浸かっているというのは···どうにも落ち着かなくて。 モゾモゾと動いていると大きな手が回ってきた。 『悠もイかせてあげる···』とすでに昂っていた自身に手を絡められ、逃げようにも逃げられない状態で追い込まれている。 「もう、イクから···や、ンアッ···」 湯の中でイかされるのは嫌で背後にいる蒼牙に振り向き様訴える。 思わず胸元にある手を掴むと蒼牙が「ッ、」と息を飲むのが分かった。 「あ···悪い、大丈夫か··ンッ!」 掴んでしまったのが怪我をした左手首だと気づき謝るも、蒼牙が右手の動きを止めることはなくて。 「ん、大丈夫···ね、このままイキたい?それとも···上がる?」 「あ····、」 そう言って、蒼牙は腰をグッと押し付けてくる。 そこは一度欲を放っているとは思えないほど昂っていて。後ろに熱い蒼牙自身を感じながら首筋を舐められ、身体中が粟立った。 『上がる』の言葉の意味を嫌でも理解してしまい甘い期待に身体が震えるのが恥ずかしい。 「ハッ···どうする?」 耳に触れる唇と掠れた吐息混じりの声、 力強く抱き締めているのに優しく触れてくる手、 背中に感じる熱い身体、 蒼牙の髪から落ちてくる雫··· 全てが俺の欲を煽り···愛しくてたまらない。 「ん····、上がり、たい···ンッ!」 チュッ、クチュ···· 「フッ、ん···ん、···ッ、」 「クチュ···悠···ハッ、」 振り返りながら答えた唇は、蒼牙のキスで塞がれた。熱く蠢く舌が口控内を貪り、深いところから絡まりあう。 優しくも荒々しい口付けが気持ち良くて、震える手を伸ばして蒼牙の頭をソッと撫でた。 キスをしながら薄く目を開けば、同じように俺を見つめる瞳と視線が絡まって。ズクリと腰に重い快感が走る。 「···ん、やっぱり··綺麗だな···」 キスの合間にそう囁けば、「どっちが···」とクスッと笑われた。 フワリと下ろされたのはリビングのソファの上で。 俺を抱き上げて浴室から出た蒼牙は、手早く互いの身体を拭くとまた抱き上げてきた。 「自分で歩くから···ンッ」 抗議した言葉はキスで塞がれ、器用に扉を開くその様子に頭の片隅で感心した。 「ごめん、ベッドまでガマンできない···」 「ンアッ!ハッ···ダメ、それ···ッ!」 チュッ···グチャ···クチ、グチュ··· 大きく足を開かされたと思ったら、躊躇いなく自身を口で愛撫してくる蒼牙にあられもない声が上がってしまう。 熱い口控内に迎え入れられ、すでに限界まで高められていたそこはあっという間に高みへと昇る。蒼牙の頭に手を添え引き離そうとしても力が入らない。 むしろ腰を捩ることで余計に押し付けてしまう形になってしまって··· 「んあぁ···!」 一気に駆け昇った快感に我慢することも出来ず、蒼牙の口の中に欲を吐き出してしまった。 「ん···、」 ハァハァと荒い息をしながら見つめれば、身体を起こして右手に白濁を吐き出している蒼牙と視線が絡まる。 それをどうする気なのかなんて···もう嫌というほど思い知らされている身体は、その様子を見ただけでまた熱くなっていく。 「悠···うつ伏せになって、腰上げて··」 額にチュッとキスをしながら囁く言葉に、操られるかのように身体が言うことを聞いてしまう。 「ん、もう···はや、く···ッ」 高く上げた腰を撫でてくる手に焦れてしまい、その手を掴んで振り返った。 その手が怪我をしていることも、羞恥心も···何も考えられないくらい感じている。 「ッ!何なの、もう···最高にエロくて···ほんと、ヤバいから···!」 「ンアッ!ハッ···ッ、」 熱に浮かされたような声と共に後孔に長い指が差し込まれ、背中にキスを落とされる。 エロいって、お前が言うな··· 掻き回してくる指の動きに翻弄されながら、俺は身体の力を抜いていったー。

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