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第28話※

「明日は帰国ですね。ブラン共和国は今夜が最後です」少し寂しくなりますと歩は、辻堂に話かける。 「そうだな。戻ってから忙しくなりそうだ」 と言いながら辻堂は歩の服を脱がせている。 今日もまた「一緒に風呂に入る」と辻堂が言い出し、歩を浴室の側にあるガーデンベッドへ寝かせる。 歩を洗いながら、辻堂は歩の上に覆いかぶさり、キスをする。何度も何度も角度を変えて短くキスをする。歩の足の付け根に辻堂の局部が当たる。力強く熱い男のそれは大きく育っていく。辻堂は気にすることなく、歩の頬や頭を撫で、深いキスを仕掛けてきた。 「んんっ…ふぁぁ…」 声を抑えていても漏れてしまう。キスも密着し擦れた身体も気持ちがいい。 先走りの量も二人分なので多く濃い。辻堂が股間を密着させゆっくりと揺らし、動き出す。ぐちゅぐちゅと音が大きくなってくる。歩はとうとう我慢できず、自らの意志で辻堂の背中に手を回してしまった。今までのしがみつくのとは違い、抱きつくのは初めてだった。もう自分の気持ちを誤魔化せずにいた。 (もうダメ…僕、伊織さんが好きなんだ…) 辻堂の局部がぐんと大きくなる。 「捕まっていろ」 歩の耳元で掠れた声で辻堂が呟く。 「いっ…やぁぁ…」 「声、我慢するな…出していいぞ」 今日はいつもより強引だ。辻堂の大きな手で、二人の起立を扱きあげることはせず、腰を密着させ、歩を抱きしめ、激しく腰をグラインドし攻められる。大きい亀頭をグリグリと押しつけてくる。 「やっ…やっぁぁ、イク…んんっ」 「歩…イッていいぞ…」 ピュクッと歩の精子が飛び出す。 「いっやぁぁぁ…」 「俺も…くっ…」 辻堂の精子がドクドクと歩の身体に流れていく。流れる精子は熱い。射精しながらも腰を何度も強く動かしてくる。 身体が離れるのを惜しむように、歩を抱きしめながら、何度も腰を擦り付けて深いキスをされる。歩の手も辻堂の背中に回したままだ。肌と肌をピッタリとくっつけるのは初めてかもしれない。抱きしめ合うのも初めてだ。 もっと、もっと強く抱きしめて欲しいと歩は願っていた。 辻堂を好きだという気持ちが、身体の中から溢れてくる。 風呂から上がり、寝室のベッドに歩を寝かせ辻堂は言う。 「帰国したら、少し時間をくれないか。話をしよう」 目を閉じて歩は頷く。 声を出したら泣いてしまいそうだった。

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