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媚薬なHONEY extra
「っ、んっ……もっ、ああっ」
激しく俺の下で捺くんの身体が痙攣してしなる。
その半身からはもう精液はほとんど出ずに残滓が薄く滲みだすくらいだった。
荒い呼吸を繰り返してる捺くんの目は虚ろで、なんとかもっていた気力もつきたのかぐったりと動かなくなった。
「大丈夫?」
俺自身も息が乱れてて、正直かなりきつい。
手を伸ばして捺くんの頬に触れると、ぼんやりとした眼差しが俺を捉えた。
「ゆーと……さ……ん」
俺を呼ぶ声は掠れている。
ちょっと無理をさせすぎたかなとその前髪を撫でた。
最初はなんというか―――大人げないけど嫉妬というか……。
クロくんへの間違いのキスのこともちょっとだけモヤモヤしてたのもあるし、過去のことだけど楽しそうに媚薬を使ったことのあることを話す捺くんに―――結局はヤキモチをやいていつもより激しくしてしまったというのはある。
途中からは―――
『ゆうとさんっ……捺の―――……』
と、可愛く淫乱にねだってきた捺くんが可愛くてそこからまた激しくしてしまったというか……。
本当に大人げないな、と自嘲の笑みがこぼれた。
「うん?」
「……ぎゅー……して」
「……」
半分寝言みたいに呟いた捺くんは俺の手を掴んで頬ずりして、頬を緩めた。
なんていうんだろう。
親バカ……じゃないな、恋人バカなんだろうか。
ものすごく可愛くて感じて言われるまま捺くんの横に寝転がるとギュッと身体を抱きしめた。
「―――」
なにか捺くんが言った。
けど今度は本当に寝言のようで、
「なに?」
と聞き返したけど返事はなくて。
顔を覗き込むと瞼はすっかり落ちていて寝息をたてていた。
よっぽど疲れたんだろう。
寄せたお互いの身体は汗でべたついてるし、捺くんの身体も汚れたままだ。
しばらく寝ている捺くんを眺めて、俺も寝てしまう前に少しでも身体を拭いておいてあげようと離れようとした。
だけど途端に捺くんが俺の背に回した腕の力を強める。
どうやら離れたらだめらしいということを察して、つい笑いがこぼれた。
たまにはこのまま寝てしまうのもいいか。
汚れは明日一緒にお風呂に入って洗い流せばいい。
というか―――朝起きたとき、捺くんは今夜のこと覚えてるのかな。
覚えてなさそうだ。
また少し笑って、そして捺くん額にキスを落として俺も目を閉じた。
おまけのおまけ。おわり☆
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