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第27話
勇者のみが使える雷撃呪文にして、最高位攻撃魔法。
黒き雲を呼び、天が割れ、無数の焔が稲妻となって大地に降り注ぐ。
その光景は、闇を裂いて現れた白夜のよう……な筈なんだけど〜
バチッ
「痛っ」
「……静電気ですね」
しまったー★
俺、Lv.1勇者だから、最高位呪文なんて使えないー!!
「……君?」
王様の視線が心臓を突き刺した。
「どうして?」
(そうだった)
オルフェは俺がLv.1に戻ってしまった事を知っている。
(でも王様は……)
「君、《白夜の咆哮》が使えないのか?」
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