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第6話
「3ヶ月でいい。3ヶ月だけ俺のことを抱いてほしい。」
その言葉が日高の唇から発せられ、そして櫂に触れた。ぎこちないキスに、彼の男経験のなさが露呈して余計背徳感がある。だけど静止することは櫂の本能が拒んでた。
「…日高も後悔すんなよ。俺もちゃんと背負うから。」
そうしてキスを返す。深くなる口づけに日高の大きな瞳が快楽に揺れる。
「千隼、って呼んで。お願い。」
そうして服をお互い脱いでいく。日高も櫂も理性を投げ出してお互いに肌を触れ合わせる。
櫂の唇が徐々に下降していき日高の芯に触れた時、日高は足を閉じようとする。
「だめ、汚いから。俺風呂入ってないし。」
「千隼に汚いとこなんかない。」
そう言って櫂は日高のペニスに唇を這わせていく。前回はその行為が無かった為、はじめてのその快感に日高は身を捩る。
「いや…えっとそうかもしれないけど、それでも恥ずかしい。」
赤い顔を隠しながら若干睨まれるその眼に、櫂は胸が高鳴るのを感じた。
(日高は煽るのがうますぎる。)
櫂は自分の中にあるナニカを揺さぶられてるのを感じる。そろそろ入れないと限界だ。と思いながらもゆっくり日高の孔を解していく。
彼に痛い思いをして欲しく無い。
その思いが昨日より強まっていて、その理由がなんなのかわからない。
とりあえず日高を傷つけたくはなかった。
「千隼、入れていい?」
「ん。…俺もそろそろ限界。」
吐息混じりに吐かれた言葉を聞き終わるや否や櫂は日高の中に入っていく。あまりの気持ち良さにくらりとした。
「ねえ、櫂。」
「なに…」
「すき。誰よりも、なによりも。」
その言葉に櫂の胸が過去一高鳴ったのは彼を多少なりとも千隼と認識しているからなのか。
それとも…。
その答えが櫂には分からず。
ただ俺も、と返すしかなかった。
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